中国製EV:欧州ブランドの壁に直面
Chinese EVs: Confronting European brands
中國電動汽車:對抗歐洲品牌
ーBYD、NIO、SAICの課題ー
ー中国の輸送コスト増、弱いブランド力ー
hisayoshi-katsumata-worldview掲載記事からサマリーをお届けします。
中国製EVの壁:
中国製EVが、欧州で高い壁にぶつかっている。
現実は、決してそんな甘いものでない。
「中国からの高い輸送コストと、弱いブランド力」である。
中国製EVの知名度:
中国製EV知名度が、極めて低いのだ。
欧州へ中国EVが進出しても、消費者のプライドに跳ね返された。
乗り心地という「質」では断然、欧州メーカーが勝っている。
ロイター(8月22日):
「中国EVメーカー、欧州で費用増とブランド力の壁に直面」と題する記事を掲載した。
中国EVメーカー:
欧州市場で、新たな試練に直面している。
比亜迪(BYD)、
上海蔚来汽車(NIO)、
上海汽車(SAIC)MGモーターに、
多くの課題が突きつけられた。
自動車コンサルティング
イノベブのデータ
滑り出しは前途洋々:
欧州で今年これまでに販売されたEV新車のうち、中国ブランドの比率は8%
22年の6%や2021年の4%から、着実に高まった。
しかし、欧州側も新製品を発売、防戦した。
欧米各社が即反撃:
続々と新たなEVを投入するとともに、コストや価格の引き下げを計画している。
今後、中国勢は全力の競争を強いられる。
中国汽車工業協会(CAAM):陳士華副秘書長
先週、「このままでは中国メーカーの欧州輸出は失敗する」と指摘した。
中国メーカーのグローバル展開は、上手く行かない。
現状では手を広げすぎだ。リスクに注意を払う必要あり。
中国EVの欧州進出
重点を置かずに、全地域に進出している。
中国EVは、欧州進出を安易に考えた。
すでに行き詰まりを見せている。
中国製EVの最大の強み:
中国勢の最大の強みは価格にある。
昨年のEV平均販売価格は3万2000ユーロ(3万5000ドル)
欧州の5万6000ユーロよりずっと安い。
中国EVの平均販売価格:
昨年前半で3万2000ユーロ(509万円)
欧州が5万6000ユーロ(890万円)
中国EVは、ざっと40%安である。
だが、物流や関税、欧州認証基準達成コストがかかる。
結果的には、中国優位と言えないのだ。
吉利汽車Zeeker:スピロス・フォティノスCEO
中国ブランドは、欧州において中国と同じ価格を設定できない。
物流や売上税、輸入関税、欧州認証基準達成といった要素が、全てコスト増につながる。
ユーガブの認知率調査
昨年、ドイツの消費者1629人を対象に、実施した調査。
BYDでさえ、認知率はわずか14%にとどまった。
NIOの名前を聞いたと答えたのは17%
Xpengの認知率は8%だった。
中国製EVは前途多難:
米テスラ認知度は95%で、購入可能性はそのうち10%
つまり、9.5%は潜在購入率である。
中国ブランドの認知度は8~17%
最大限0.17%の潜在購入率にすぎない。
これでは、中国製EVは前途多難である。
https://hisayoshi-katsumata-worldview.com/archives/33098068.html
ヨーロッパ:BEVの売上とシェア最新情報
【2022年11月〜2023年4月期】
主要国のPHEVシェアが、飛躍的かつ着実に伸びています。
EU主要国で、安定して20%のシェアを超えた。
欧州におけるPHEVの販売シェアを2020年以降, ウォッチング中。
今回は2023年4月期の最新情報です。
2023年4月
https://blog.evsmart.net/ev-news/electric-vehicle-sales-in-europe/