海自護衛艦「かが」:F-35Bステルス戦闘機用に改修
MSDF destroyer “Kaga”: Modified for F-35B stealth fighter
日本海上自衛隊驅逐艦「加賀號」:為F-35B隱形戰鬥機改裝
1.1番艦「いずも」すでに1回目改修終了
2.2番艦「かが」今回飛行甲板が長方形に
読売新聞掲載記事からSummaryをお届けします。
海上自衛隊の護衛艦「かが」:
戦闘機を運用する空母化に向け、1回目の大規模改修を終えた。
4月8日、呉基地(広島県)で報道陣に公開された。
戦闘機が安全に離陸できるよう、飛行甲板を長方形に変えた。
今後、呉基地が「F35B」が発着艦する海上の拠点となる。
護衛艦「かが」とは:
かがは、「いずも型」護衛艦(全長248m)の2番艦。
2018年中期防衛力整備計画:
政府は整備計画で、警戒監視や有事・防空態勢を強化する。
’いずも型’の2隻について、空母化することを明記した。
F-35Bステルス戦闘機の仕様:
いずも型に搭載するF35Bは、STOVL機である。
1.ジェットエンジンの排気口を、上下に動かす。
2.短距離で発艦、垂直に着艦したりすることが可能
2番艦’かが’:今回の改修内容
’かが’の改修は、22年3月に開始、今年3月29日に終了。
甲板を空母のような長方形に変えたのは、’かが’が初めて。
’かが’の艦首を四角に変更:
防衛省幹部によると、艦首の形を台形から四角に変更する。
艦首方向からの気流の乱れを抑え、離陸時の安定性が増す。
2番艦’かが’:次回の改修内容
2026年度から2回目の改修を実施し、艦内設備を変更する。
1番艦’いずも’:2回目改修の予定
1.1番艦’いずも’は、すでに1回目の改修を終了。
2.前回、エンジン排気熱に対する耐熱塗装を実施。
1番艦’いずも’は、今年度から2回目の改修に入る。
いずも・かがによる「空母」2隻の運用態勢が確立する。
日本の防空態勢を強化:
2018年に定めた中期防衛力整備計画で、いずも型の2隻を、空母化することを明記した。
日本政府は、相手国の国土を破壊する「攻撃型空母」を保有しない立場である。
F-35B飛行隊を新設:
搭載するF-35B戦闘機は、2024年度予算に7機の取得費を取得。
新田原基地に「臨時F-35B飛行隊(仮称)」を新設する。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20240408-OYT1T50131/
いずも型の設計思想:
いずも型は、設計段階から、F-35B搭載を視野に入れていた。
ロッキード・マーチンに、F-35Bの正確な寸法や重量を確認。
F-35B用エレベーターの設計:
格納庫から飛行甲板まで、円滑にF-35Bを運ぶ。
エレベーターのサイズや、搭載できる重量を、決定した。
F-35Bを搭載するための、エレベーター補強費用はゼロ。
F-35B向けに改造:
F-35Bは、ヘリコプターよりも、排気熱の温度が高い
1.F-35Bに対応するため、飛行甲板の耐熱性強化。
2.F-35Bが着艦する際、誘導灯の追加などを実施。
この改修で、F-35Bは、「いずも」に発着艦できる。
ただし、F-35Bが作戦行動をできるわけではない。
F-35の自己診断システム:ALIS
ロッキード・マーチンはこれを「ALIS(Automatic Logistics Information System)」と呼ぶ」。
全世界のF-35が対象:
ALISは、全世界のF-35をコンピュータでチェックする。
全機に、自己診断システムを内蔵する。
1.データを収集・分析し部品の交換時期を割り出し、
2.運用国へ効率的に交換部品を供給するシステム
いずも型F-35Bにも導入:
いずも型にF-35Bを長期間搭載して作戦行動を行なうには、
この「ALIS」接続端末の追加装備が必要だ。
アメリカ海軍の「JPALS」:
MSDFも、「JPALS」と呼ばれるシステムの導入を進める。
GPSとUHF波で、F-35を自動的に空母や強襲揚陸艦に誘導する。
イギリス海軍とイタリア海軍も導入:
日本と同様、イギリス海軍とイタリア海軍もF-35Bを導入し、空母にJPALSを搭載する予定。
https://trafficnews.jp/post/89665