Lilium Jet:EUでDesign Organization Approvalを取得
Lilium Jet: Awarded Design Organization Approval in EU
Lilium Jet:獲得歐盟設計組織批准
・Densoの自動車用モーター(4kg・100kW)を搭載
・Honeywell Internationalとモーターを共同開発
日経クロステック(xTECH)掲載記事からSummaryをお届けします。
ドイツLilium:eVTOL
ドイツLilium・eVTOLが、型式証明取得プロセスで大きく前進した。
欧州航空安全機関(EASA):
EASAは、商用運航に向けて型式証明を申請している欧州航空安全機関。
~Design Organization Approval~
2023年11月27日、欧州航空安全機関(EASA)から「Design Organization Approval」を取得した。
設計機関承認とは:
1.安全でコンプライアンスに準拠した航空機を設計・開発する企業に対する品質保証の証しである。
2.設計機関の承認を受けることは、あらゆる民間航空機メーカーにとって中核的な要件。
高評価のデンソー製モーター:
Denso製モーターが、大きな注目を集めている。
’eVTOLの性能を決定する高出力のモーター’を、Densoが供給しているのだ。
Lilium Jetの製造開始:
2023年12月6日に、製造開始したと発表した(図1)
Lilium Jet製造を、ドイツにある施設で開発を進めている
最初の7機が、EASAでの型式証明の飛行テストに使用される。
Lilium Jetの仕様:
翼やプロペラを離着陸時は垂直方向、巡航時は水平方向に偏向する。
推力偏向のeVTOL機:
’マルチコプター’と比較して、システムの構造は複雑だ。
しかし、高速で長距離飛行が可能だ。
米Joby AviationのS4:
米Joby AviationのS4が、型式証明プロセスで最も先行している。
S4は、米連邦航空局(FAA)での型式証明を進めている。
Lilium Jetの飛行効率
Lilium Jetは仕様上、S4と比較して飛行効率で上回っている。
その点で、航空業界関係者などから大きな注目を集めている。
1.S4が5人乗り(パイロット1人)で、航続距離が約240kmである。
2.Lilium Jetは最大7人乗り(パイロット1人で乗客が6人)
航続距離を250km以上としている(図2)
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/02438/121400032/
デンソーのモーター:’4kg・100kW’に業界騒然
日経・xTECH掲載記事からSummaryをお届けします。
デンソーのモーター:
今回の採用は、デンソーにとって非常に重要な一歩だ。
2022年5月、Honeywell Internationalと、eVTOL向け電動モーターを共同開発。
デンソーのモーターが、Lilium・eVTOL機に採用されることが決まった。
Lilium・eVTOL機に採用:
ドイツのLiliumが、開発を進めるeVTOL「Lilium Jet」で採用する(図1)
米Joby Aviationが本命:
現時点で、トヨタ自動車が出資する米Joby Aviation。
1.S4が、スペック値や飛行試験の実績などが豊富である。
2.’エアタクシー向けeVTOLで最強’とする業界関係者が多い。
Lilium Jetは対抗馬:
無人ヘリコプター開発のエンジニアで、現エーエムクリエーション社長の松田篤志氏。
Lilium Jetはダークホースで、注目の機体だ。
Lilium Jetの特徴:
推力偏向電動ダクト(DEVT:Ducted Electric Vectored Thrust)」の独自推進システムにある。
30基のダクトファン:
フラップ部に30基のダクトファン(ダクト内にプロペラを配置する構造)を配置。
推力偏向電動ダクト(DEVT):
1.離陸時はフラップを下げて垂直に上昇する。その後はフラップを上げて水平飛行(図2)
2.通常のプロペラは、推進方向以外に直交方向にも気流を発生。
3.ダクトファンにより、飛行効率が高まる。さらに、騒音も低い。
デンソーとハネウェルが共同開発
このダクトファンの要は、デンソーとハネウェル共同開発の駆動モーターである。
1.モーターは各ダクトファンに1個ずつ。
2.合計で30個がLilium Jet1機に搭載(図3)
3.空冷対応で、冷却機構を簡素化できる。