碧桂園:デフォルト、カウントダウン開始
Hekkeien: Default, countdown starts
Hekkeien:默認,倒數計時開始
ードル建て債のデフォルト迫るー
ー中国の不動産業界は万事休すー
勝又壽良のワールドビューからSummaryをお届けします。
中国不動産:碧桂園
今月の利払い不能:
今月9月、「ドル建て債2本の利払い」を当初の期限までに履行できず。
猶予期間が、それぞれ10月18日、27日に引き延ばされた。
ドル建て債発行残高:
ブルームバーグの調査では、オフショア債発行残高が110億米ドル(1兆6300億円)
これだけの巨額負債支払いは、事実上、困難になった。
デフォルトになれば、「中国の不動産開発業界は万事休す」の事態に陥る。
中国不動産デベロッパー:金地集団(ジェムデール)
17日、凌克董事長(会長)が突如辞任した。
金地集団のオンショア債2銘柄が急落し、取引が停止された。
2024年満期債が、25%余り下げた。
2026年満期債も、20%余り下落した。
中国メディア:『第一財経』
金地集団の凌氏辞任は、通常の経営責任の移譲だ。
だが、時期が時期だけに、「風雲急を告げる」感じだ。
『ブルームバーグ』(10月17日)
「中国碧桂園のドル建て債にデフォルト迫る」と題する記事を掲載した。
米ドル建て債保有者の証言:
碧桂園の2025年償還の米ドル建て債保有者2人。
10月17日、まだ利払いを受けていないと明らかにした。
当初の支払期限は先月だった。既に猶予期限に入っており、それも近く終了する。
碧桂園の米ドル建て債デフォルト(債務不履行)が近づいている。
米ドル建て債の取引価格:
同社の米ドル建て債は額面1ドル当たり4~6米セント前後で取引されている。
投資家の期待の低さを反映、最終的にデフォルトに陥っても驚きではない。
碧桂園の利払不履行の前歴:
碧桂園は9月、1540万米ドル(23億円)の利払いでも、当初の期限までに履行しなかった。
このドル建て債には30日間の猶予期間が設けられている。
しかし同期間は10月17~18日で終了する。
それを過ぎればデフォルトが宣言され得る。
デフォルトの可能性:
ほとんど100%デフォルトの可能性が強い。
碧桂園の問題は、「多数の未完成物件を抱えていること」である。
一層の住宅離れを引き起こすことは確実だ。中国経済は回復への手がかりを失う。
習近平のスタンス:
習政権は、こういう事態を見据えていながら、「救済に動き出す気配はない」のだ。
それは今、「過剰債務を抱える地方政府救済に全力を挙げている」からだ。
中国当局の指示:
国有銀行に対し「地方政府向け融資を、低金利長期融資に変更する指示」を発令。
「地方政府の債務リスクを抑制する取り組み」を開始する。
『ロイター』(10月17日)
中国人民銀行(中央銀行)が先週、主要な国有金融機関に対し命じた。
地方政府のインフラ投資会社:
「融資平台への融資期間の延長、返済計画の修正、金利の引き下げ」を命じた。
中央銀行の指導:
「2024年より前に返済期限を迎える融資(不良債権)」に対し、
「延滞しても、不良債権ではない(正常債権)」と指導するのだ。
これを「正常債権として分類し、銀行業績評価に反映させない」とのこと。
銀行の債務再編:
同時に、「銀行が債務再編で、大きな損失を被らない仕組み」を導入した。
「借り換え金利」は、中国国債金利を下回ってはならない。
「融資期間」は10年を超えてはならない。
碧桂園が見通し発表:
10月10日、オフショア債務について、
「期限迄、支払い義務全てに応じることはできない」を発表した。
「債務不履行と再編に向かっていること」を強く示唆した。
中国最大級の債務再編:
米ドル建て債残高が99億米ドル(1兆4850億円)に上る。
6月30日時点の負債総額:
6月30日の負債総額は、「1870億米ドルの巨額債務」に上る。
中国不動産バブル崩壊の津波は、ここまで迫った。
https://hisayoshi-katsumata-worldview.com/archives/33539681.html