クアッド4:南シナ海で共同警備を実施へ
QUAD 4: To conduct joint security in the South China Sea
四方四:開展南海聯合安全
・日豪印の海上保安官、2025年から米巡視船に同乗する
・米軍、対中抑止で対艦誘導爆弾 “Quicksink”を増強
勝又壽良のワールドビュー掲載記事からSummaryをお届けします。
中国とフィリピン:
1.中国軍は、南シナ海でフィリピン軍との摩擦を引き起している。
2.台湾有事に備えて、フィリピンを牽制していることは明らかだ。
「クアッド」の定例会議:
「クアッド」(日米豪印)首脳は、こうした中国の行動を念頭に、
9月21日、米国で定例会議を開催した。
「クアッド」の共同声明:
クアッド首脳が、共同声明を発表した。
中国が活動を活発にする南シナ海の状況について、
1.中国の海洋における危険で攻撃的な行動に、深刻な懸念を表明。
2.日米豪印は、ルールに基づく海洋秩序の維持、強化を目指す。
米沿岸警備隊の巡視船に同乗:
クアッド各国の認識を、共有する目的だ。
南シナ海の海洋安全保障のために、新たな地域枠組みを立ち上げる。
1.日豪印メンバーが、2025年から米沿岸警備隊の巡視船に同乗する。
2.共同行動で、海洋進出を強める中国を念頭に、連携を深める。
日経新聞 電子版:(9月22日)
9月18日、米海軍が指針「航海計画2024」を発表した。
2027年までに中国との戦争が起こる可能性に備えると明記した。
米海軍制服組トップのリサ・フランケティ作戦部長は、「我々はより準備を整える」と強調している。
『ロイター』(9月22日付)
「米軍、インド太平洋で、量産型対艦兵器を増強へ」と題する記事を掲載した。
1.米国は、インド太平洋地域で中国に対する抑止力を高める。
2.米軍が、’大量に製造できる対艦兵器の保有数’を増強する。
対艦誘導爆弾 “Quicksink”の導入:
対艦誘導爆弾 “Quicksink”は、安価で大量生産可能だ。
1. “Quicksink”は低コストのGPS誘導装置を装備している。
2.またシーカー(目標追尾装置)で、移動する目標を追尾できる。
対艦誘導爆弾の開発に成功:
米軍は、安価で移動する目標を追尾できる対艦誘導爆弾の開発に成功した
先月メキシコ湾で、ステルス型戦略爆撃機「B2」から、艦船に向けクイックシンクを発射する試験に成功。
中国の台湾侵攻を抑止:
中国の台湾侵攻では、大量の中国艦船が出動する。
米海軍は、これを台湾海峡で撃破する戦術だ。
無人機も組み合わせた多彩な攻撃を準備している
“Quicksink”の優位性:
中国は、対艦ミサイル保有数の面で優位に立っている。
しかし、 “Quicksink”を増産し、中国艦船を撃破するのだ。
1.クアッド同盟国に配備し、通常型爆弾を誘導兵器に変える。
2.低コスト・爆弾用精密誘導装置(JDAM)と組み合わせ使用する。
通常型爆弾を誘導兵器にレベルアップ:
米海軍が今回開発した対艦誘導爆弾は、「低コスト」とされている。
誘導装置のない通常型爆弾を、誘導兵器へ変えることが可能になった。
中国海軍の攻撃力と均衡:
“Quicksink”によって、中国海軍の攻撃力と均衡する。
攻撃側は、一般に防御側の3倍の兵力がなければ成功しない。
この実態から言えば、中国への強力な抑止効果となろう。
米インド太平洋軍司令部:
’数千個規模の “Quicksink”の配備’を進める。
既に配備も済んでいるが、正確な数は機密情報だ。
オーストラリア戦略政策研究所:グラハム氏
中国の戦略は、西太平洋と第一列島線で、米海軍の移動を制限するのだ。
1.これに対して、米軍がフィリピンなどに、対艦兵器を配置するのだ。
2. “Quicksink”は、南シナ海を射程内に収めることができる。
中国は南シナ海の領有権を主張:
1.中国は、南シナ海の90%の領有権を主張している。
2.一方、東南アジア5カ国と台湾が、異議を唱えている。
シンガポールのS・ラジャラトナム国際学院:コリン・コー氏
米国の新戦略は、極めて重要だ。
“Quicksink”をフィリピンに配備すれば、南シナ海全地域が射程内に入る。
中国が、フィリピンを敵視する理由はここにある。
中国の目指す戦術を、米国とフィリピンが逆転するのだ。
https://hisayoshi-katsumata-worldview.com/archives/36820674.html