韓国EVの危機:米IRA法が韓国を直撃
Korean EV crisis: US IRA law hits Korea directly
韓國電動車危機:美國愛爾蘭共和軍法案直接打擊韓國
・韓国は核心鉱物を中国から輸入
・日本政府が全固体電池でトヨタ支援へ
勝又壽良のワールドビュー掲載記事からSummaryをお届けします。
韓国経済新聞:(2月17日)
’韓国製EVバッテリーに、黄信号が点灯’と題する記事を掲載した。
米IRA法が韓国バッテリーを直撃:
米国IRA法は、中国製のバッテリーを牽制するもの。
これが今、韓国バッテリー産業を直撃しているのだ。
韓国3社は中国輸入に依存:
韓国3社は、バッテリー製造で、核心鉱物大半を中国から輸入している。
IRA規制の施行実施:
EVバッテリー製品が、懸念外国企業(FEOC)から鉱物供給を受けた場合、米国政府補助金の受給資格はない。
バッテリー宗主国の日本:
元々日本のソニーが、Li電池を商用化して先鞭を開いた。
その後、中国・韓国がパッケージング(量産技術)で優位を占める。
日本のトヨタと出光興産が提携:
日本は、「夢のバッテリー」と呼ばれる全固体電池など。
1.次世代の高付加価値製品で、常に中国・韓国をリード。
2.全固体電池開発で成果をあげていることが広く周知。
トヨタの株式時価総額が新記録:
2月15日、時価総額55兆1882億円を記録。
トヨタが、サムスンを時価総額で、完全に抜いた。
サムスン電子を超えたのは、2016年8月以来。7年6カ月ぶり。
米IRA法補助金の支給条件:
米IRA法で、EVに最大7500ドルの補助金を支給する。
1.バッテリーの核心鉱物と部品が、一定の要件を満すこと。
2.北米で最終的に組み立てられたEVに限り。補助金を支給する
’一定の要件’とは何か?
EVバッテリー生産企業は、懸念外国企業(FEOC)から、調達してはならない
1.今年から、FEOC指定国から、部品を調達してはならない。
2.来年から、FEOC指定国から、核心鉱物を調達してはならない。
IRAの細部規定案:
昨年12月IRA細部規定案で、中国全企業をFEOCに指定した。
EV補助金・支給対象車種は、43種から今年は19種に減少した。
韓国は中国産鉱物を使用:
問題は、韓国が調達する核心鉱物は、殆ど中国産である。
産業通商資源部の発表:
韓国はバッテリー核心鉱物の中国産輸入依存度が、次のとおり。
▼水酸化リチウム:84%
▼水酸化コバルト:69%
▼硫酸コバルト:97%
▼硫酸マンガン:97%
▼炭酸マンガン:100%
中国からの輸入依存度が、非常に高い(2021年基準)
韓国企業が米国に要望:
1月21日米国の官報で、韓国企業が米政府に対し意見書を掲載した。
現代自動車の意見書:
現代自動車は、IRA施行で、補助金を受けることができない。
FEOC規定適用の猶予要請:
FEOCの適用(=黒鉛など特定核心鉱物)を一時的に猶予してほしい。
2022年中国の黒鉛生産量:
1.世界球状黒鉛(黒鉛を加工した中間原料)の100%を生産。
2.また、人造黒鉛の69%を生産している。。
韓国が、短期間に黒鉛を製造するのは難しい。
だから、’この事情を考慮してほしい’という論理だ。
韓国バッテリーの存亡危機:
韓国にとって、中国産核心鉱物の輸入代替は急務だ。
しかし、1年以内に解決できる問題ではない。
日本経済産業省がトヨタを支援:
経産省がトヨタのバッテリー事業投資に補助金を支援する。
昨年、トヨタのバッテリーに、補助金1200億円を支援と発表した。
日本政策投資銀行(DBJ)
日本の半導体とバッテリー対象に、2年間1500億円を投資。
日本のバッテリー素材生産拡大などを支援する。
日本の中国依存度は低い:
韓国電池と異なり、日本のEV電池の中国依存度は低い。
日本は、米IRA法の恩恵を受けるため、体制を整えている。
パナソニックがバッテリー事業強化:
パナソニックが、自動車部品生産子会社を売却した。
この資金をバッテリー事業の強化に投資する。
https://hisayoshi-katsumata-worldview.com/archives/35070402.html