JST：革新的microlaser技術開発：新laser発振現象を発見：
JST:Develop innovative microlaser tech:Discovery of new laser oscillation phenomenon：
JST：开发创新的微激光技术：发现新的激光振荡现象
～トポロジーによる波動の閉じ込め効果、革新的マイクロレーザー技術開発に新しい光～
JST/ＮＩＭＳ
「ハニカム型フォトニック結晶のトポロジカル特性による新規光閉じ込め現象」を発見しました。
そして、「優れた指向性を示す微小レーザーの作製に成功」しました。
革新的技術開発（通信、センサー加工、ＤＮＡ操作）に必要な、優れたレーザー光源の発見です。
一般的物質の持つ：トポロジカル特性
一般的に物質の持つトポロジカル特性は、「系の表面や縁に局所的に現れます（バルク－エッジ対応）」
それらを利用すれば、「抵抗を伴わない電流や欠陥にも散乱されない光・電磁波伝播を実現」できます。
従来の研究：
しかし、トポロジカル特性が、「表面や縁だけでなく、系全体の性能の向上に役立つか否か」は、解明されていませんでした。
今回の研究：
今回、研究チームは、「発光性半導体フォトニック結晶（トポロジカル特性を示す）の周辺」を、「トポロジカル特性を持たないフォトニック結晶」で、囲みました。
結果、「その境界（図１ａ赤線）で光が反射され、中心部に閉じ込められた光モードが増幅する現象」を発見しました。
このアプローチ：ユニークな点
「フォトニック結晶がトポロジカル特性を持つか持たないか」は、三角空孔の位置によって決まります。
ハニカム配列の単位胞の中心からわずかに､遠ざけるか（図１ａ青線）
ハニカム配列の単位胞の中心からわずかに､近づけるか（図１ａ緑線）
上記ので作り分けることが可能です。
光照射レーザー発振：優れた指向性（発光閾値）
このデバイスを用いた室温下での光照射レーザー発振（図１ｂ）は、微小なデバイスサイズにもかかわらず、共振器面に垂直な方向への優れた指向性を示します。
さらに「発光閾値などレーザー特性の指標も、ＩＥＥＥやその他の工業規格を満たす」ことが確認されました。
今回の研究：
トポロジカルフォトニック結晶の全体にわたるレーザー発振が確認されました。
また、物質のトポロジカル特性が、系全体の性能の向上に役立つことが証明されました。
トポロジカル特性由来：レーザー発振原理
- マイクロレーザーの小型化、
- 出力パワー向上や、
- 光渦などの優れたレーザー性能探索など
- 研究開発の新しい指針になります。
極小で優れた固体：レーザー光源の開発
- 近接場光学顕微鏡や、
- 昨年ノーベル賞で注目された光ピンセット、
- ミクロな世界のレーザー技術
- 医療・生命科学技術の革新
- 寄与するものと期待されます。