JAXA:原子状酸素をプラスチックに照射:抗菌性能が発現:  JAXA:Irradiation of plastic with atomic oxygen:Antibacterial performance:  JAXA:用原子氧辐照塑料:抗菌性能

JAXA:原子状酸素をプラスチックに照射:抗菌性能が発現: 
JAXA:Irradiation of plastic with atomic oxygen:Antibacterial performance: 
JAXA:用原子氧辐照塑料:抗菌性能

「クレハ」/「JAXA」

プラスチック材料:抗菌性能が発現

「クレハ」と「JAXA」は、原子状酸素(注1)を、プラスチック材料表面に照射。

照射の結果、「プラスチック材料表面が、微細な形状変化(凸凹)が生じ、抗菌性能が発現する」ことを、発見しました。

研究の背景:原子状酸素の影響

原子状酸素は、高度数百kmの軌道上(ISS/衛星が飛行)に、多く存在しています。

ロケットで使用しているプラスチック材料は、原子状酸素と衝突することで表面が削られます。

このことが、「プラスチック材料性能を、低下させる原因」として認識されています。

JAXA:

長年、原子状酸素による宇宙機材料への影響及対策について研究を進めてきました。

クレハ:

樹脂素材開発/樹脂加工品で、事業を行っています。

特に高機能フィルム分野で、「ガス(水蒸気及び酸素)を通さない、バリア性を有するフィルム製品」の開発で有名です。

共同研究:抗菌活性/実験結果

原子状酸素を照射したプラスチック表面に対し、JIS Z 2801に準拠した評価試験を実施。

結果、複数サンプルで、「大腸菌、黄色ブドウ球菌に対する抗菌活性が発現したこと」を確認しました(図1)。

原子状酸素によって削られた表面を電子顕微鏡で観察。

1µm(1000分の1mm)程度の凹凸構造が形成されていること」がわかります(図2)。

http://www.jaxa.jp/press/2020/02/20200214-2_j.html