日本:世界の半導体製造ランキング:材料・装置技術の重要性(動画):
Japan: Semiconductor Manufacturing Ranking:Materials and Equipment Tech:
日本:世界半导体制造排名:材料和设备技术的重要性
ー2020年第4四半期ー
スマートフォンの出荷台数
1位はアップル。
2位はサムスン、
3位は Xiaomi、
4位は OPPO、
5位はファーウェイ、アップルを除けば、中国・韓国が圧倒的に強く、日本の姿は無い。
スマホの原材料:3品目の世界シェア
2019年に、3品目の韓国向け輸出管理規制が強化された。
フッ化ポリイミド、
レジスト、
フッ化水素、しかし、スマホ製造向け3品目の世界シェアについて、
日本のシェアが、70~90%と圧倒的に大きい。
「中国・韓国のスマホ組立・生産台数シェア」を、はるかに上回る。
シリコンウエハーの世界シェア:
もちろん、日本の圧倒的なシェアは前記3品目だけではない。
半導体製造に欠かせないシリコンウエハーメーカー
1位は信越化学工業、
2位がSUMCO(旧・三菱住友シリコン)この日本2社だけで、世界シェアの50%を占めている。
ちなみに、
3位は台湾のグローバルウエハーズ、
4位はドイツのシルトロニック、
5位は韓国のSKシルトロン、半導体製造装置の世界シェア:
また、半導体製造装置トップ10のうち、日本企業が4社。
東京エレクトロン、
アドバンテスト、
SCREENホールディングス、
日立ハイテクトップ、15社のうち、日本企業は上記4社に加え、合計7社である。
Kokusai Electric(KKRファンド傘下)、
ニコン、
ダイフク、半導体製造メーカーは15社:
世界の半導体製造メーカーで、主要企業は15社。
- おおよそ半分を、日本勢が占めている。
- その他も、ほとんどが欧米系である。
- 中国・韓国を、ほとんど見かけない。
ミライアル:
先端プロセッサーやメモリー用直径300ミリの大口径ウエハーで、シェア4割を握る。
ミライアルの出荷容器は、ポリカネード製。
ナノレベル水準で製造される半導体にとって、ごくわずかの微粒子でも大きな問題になる。
そのため、流通されるシリコンウエハーのケースでさえ、高い品質が要求されるのである。
日本製ハードの必要性:
高度なソフトは、高性能なハードの上でしか動かない。
- いくら高性能なソフトウエアが生まれても、
- そのソフトに対応した、ハードがなければ、
- そのソフトは、無用の長物にしか過ぎない。
高性能なソフトウエア:
- デジタルデータは、極めて脆弱だ。
- 誰もが簡単に、データコピーできる。
- だから、世界中に急速な勢いで広がった。
高性能なハードウエア:
しかし、「高性能ハードの半導体製造技術」は全く異なる。
「半導体製造技術の開発は、理屈通りにいかない、だから試行錯誤の繰返しだ」とのこと。
ソフトウエア:
ソフトウエアは、「組まれたプログラムのとおりに動く」のが当たり前だ。
ハードウエア:
半導体製造業のハードは、「理屈通り製造しても、大概失敗する」のが当たり前だ。
- その数限りない失敗を、積み重ねることで、
- 完成に近づける「アナログ的」な手法が重要。
ナノレベルの半導体製造技術:
つまり、ナノレベルの半導体製造技術というのは、極めて高度なのだ。
「分子・原子1個を扱う精度が必須」である。
「この微細加工技術が、日本の得意技」である。
この「アナログ技術」を、データコピーして、盗むことはできない。
高度製造技術のコピー、盗用方法:
ソフトウエアであれば、1人の技術者にデータを持ち出されてしまえば、一貫の終わりだ。
しかし、高度製造技術は、「’製造工程そのもの’というアナログ枠内」に存在する。
「技術者を1人・2人引き抜いた」としても、日本の高度製造技術に追いつけない。
「水素エンジン」の登場:
「水素エンジン」が、今脚光を浴びている。
「水素エンジンで、諸外国が日本に追いつけない」のは、「実は、アナログ技術だから」である。
「水素エンジン」は、同じ水素を使用する燃料電池車=「FCV」とは、原理がまったく異なる。
結局、
日本は、「極めて大事な、伝家の宝刀」を持っている。
「日本製造業全体の将来について、悲観的になる必要はない」と考える。
現代ビジネス