EUの規制：中国のEV進出の障壁に
EU regulations: a barrier to China’s EV expansion
歐盟法規：中國電動車擴張的障礙
ーEU規制に、中国電池メーカーは対応出来ず
ーEUの法令順守と事業リスクの負担が重荷だ
東洋経済掲載記事からSummaryをお届けします。
中国のLIB生産能力が過剰
中国の国内市場では、EVやLIBの生産能力が過剰。
その為、中国電池メーカーがEU市場に新たに進出した。
中国製電池の最大の輸出先であるヨーロッパ。
中国企業の市場開拓を阻む「脱炭素の障壁」が始まった。
EU（欧州連合）：
8月17日、EUが、「欧州電池規則」を施行した。
電池の原材料調達から製造、利用、リサイクルに至るライフサイクル全体を規定する。
「欧州電池規則」の施行
電池メーカーに対して、新ルールを施行した。
１．自社製品・カーボンフットプリントの申告義務’
２．自社製品・ライフサイクル全体のCO2排出量の報告義務
電池パスポートの導入を求めている。
電池原材料の構成、
リサイクル率、
カーボンフットプリントなど
情報を電子データで登録する仕組みだ。
それに対応できない電池製品は、将来はEU市場での販売が禁止される。
｢国境炭素税｣の運用開始
EUは10月1日、炭素国境調整措置（CBAM）の運用を開始した 。
CO2排出削減が不十分な輸入品に、事実上の関税をかける。
注：12月末までは移行期間。本格運用は2024年1月から
炭素国境調整措置（CBAM）の運用
EU企業が、’CBAM対象製品を外国から輸入する際の措置’だ。
１．製品の生産プロセスで直接・間接に発生したCO2排出量や、
２．EU域外で支払った炭素課金情報を、報告しなければならい。
中国に緊急課題浮上：
2023年1月から8月まで、中国LIB総輸出額のEU向け比率も、4割を超えた。
EUの脱炭素対応は、中国メーカーにとって喫緊の課題だ。
中国電気自動車百人会：馬仿列副秘書長
ーCO2排出削減はグローバルの大潮流だ
11月1日開催のEV関連業界のフォーラムで発言した。
中国の電池関連産業は、
脱炭素、環境への配慮、カーボンフットプリントなど、
中国は、できるだけ早く脱炭素対応に取り組む必要あり。
中国汽車戦略･政策研究センター：石紅氏
EUの脱炭素法規や炭素国境調整措置は、EU産業保護に有利な内容だ。
EUの規制は、中国メーカーの競争力を短期間でそぎ落とす。
カーボンフットプリントの算出：
EUの算出方法は、LIB全サイクル・カバーする必要あり。
１．自社製品の製造段階はもちろん、
２．原材料の採掘や輸送、
３．廃棄後のリサイクルなど、
中国に不利な算出方法：
中国電池メーカーにとって、法令順守コストや事業リスクが大きい。。
EUの新規制は「中国企業に対して不公平だ」と、石氏は指摘する。
４．電池メーカーは算出する際、EUが策定したパラメーターを使用。
５．その中身はブラックボックス。
６．中国向けの、不利なCO2排出係数が設定。
https://toyokeizai.net/articles/-/715091?page=2
中国車載電池｢CATL｣：EU市場への進出拡大
東洋経済オンライン掲載記事からSummaryをお届けします。
CATLの決算説明会：
CATLのEU市場開拓が、順調に推移している。
CATLが10月20日に開示した機関投資家向け決算説明会の議事録
EU市場のシェア急拡大：
2023年1～8月のシェアが34.9％、前年同期比8.1ポイント上昇。
EUに電池工場を建設：
CATLは目下、ドイツとハンガリーに電池工場を建設中だ。
特にハンガリー工場の規模は巨大。
計画生産能力は年間100GWhに上る。
ハンガリー政府の認可取得：
プロジェクト第1期の34GWh分の建設工事について、
ハンガリー政府の許認可を取得済み。CATLは、2年で完成させる。