愛知製鋼:磁粉・単結晶化で更に高磁力:ジスプロシウムフリー磁石(動画):  Aichi Steel: Magnetic particle, single crystallization : Dy-free:  爱知钢:磁性颗粒,单晶具有更高的磁力:无Dy磁铁

愛知製鋼:磁粉・単結晶化で更に高磁力:ジスプロシウムフリー磁石(動画): 
Aichi Steel: Magnetic particle, single crystallization : Dy-free: 
爱知钢:磁性颗粒,单晶具有更高的磁力:无Dy磁铁

愛知製鋼と東北大学:

2月9日、Dy(ジスプロシウム)フリーのボンド磁石「マグファイン」のコア材料である磁粉の高性能化を発表した。

愛知製鋼が、「1月に発表したEV向け電動アクスルを、さらに10%高性能化」した。

更なる小型化および低コスト化が、可能になる。

磁粉の磁力を高性能化:

愛知製鋼の製品であるDyフリーボンド磁石「マグファイン」に使われる磁粉の磁力を、更に向上させた。

東北大学の高度解析技術:

磁粉の開発では、東北大学の高度解析技術によって、磁石の詳細構造を解明した。

その知見により、愛知製鋼の磁粉製造設備で、さまざまな条件で磁石の開発を進めた。

開発のポイントは2つ:

磁石粉末組織が、多結晶であったものを、単結晶化したこと。

そして、水素処理による高配向度化技術だ。

単結晶化とは:

1つの粉末が1つの結晶であってほしい。

理想を達成するため、水素解砕条件を最適化し、単結晶化を実現した。

高配向度化技術とは:

「制御された水素雰囲気中で、熱処理を施すこと」で、高性能磁石粉末を得る。

「d-HDDR処理」工程で、

  1. 制御パラメータを最適化し、
  2. 従来は75%配向だったものを、
  3. 80%配向として、微結晶粒の配向を揃えた。

開発の結果:

  1. 磁石粉末における磁力は、従来を100とすると、今回115へと高磁力化。
  2. 保持力は、従来を100とすると、今回103とほぼ維持。
  3. 高性能磁粉を用いることで、電動アクスル全体で、従来より10%小型化。

販売の予定:

今回高性能化した磁粉については、2021年度中に量産体制を構築し、まずは磁粉として提供開始する。

Car Watch

https://car.watch.impress.co.jp/docs/news/1305760.html

電動車普及拡大に貢献するDyフリーNd系異方性磁石粉末の高性能化に成功

~EV向け電動アクスルの更なる小型軽量化を実現~

東北大学の杉本諭教授と愛知製鋼株式会社

https://www.aichi-steel.co.jp/news_item/20210209_release.pdf