トヨタ:量子コンピュータの活用事例:グルーヴノーツ(動画):
Toyota: Quantum computer use case: Groovenauts:
丰田:量子计算机用例:Groovenauts
ー具体的に何ができるのか?ー
ー自動運転システムへの応用ー
高速シミュレーション:
量子コンピュータは、
従来、莫大な時間がかかっていたシミュレーション。
- これを短時間で処理することができ、
- 研究開発プロセスが大きく変化します。
量子コンピュータの原理:
ここでは簡単に、
なぜ量子コンピュータにより、計算量が圧倒的に 増えるのか?
その仕組みを、考えたいと思います。
情報の最小単位:
コンピュータは一般的に「1」と「0」で表されます。
この数字は「ビット」と呼ばれ情報の最小単位。
どんな画像・動画、プログラムも「ビット」の集まりに過ぎません。
3ビットのコンピュータ:
例えば3ビットを搭載したコンピュータを想定しましょう。
このコンピュータは、
「0,0,0」、「0,0,1」、「0,1,0」、「0,1,1」、「1,0,0」、「1,1,0」、「1,0,1」、「1,1,1」、
8通りしか計算(表現)できません。
- 仮に1つの計算に1分かかるとしたら、
- 全ての通り数を計算するのに、
- 8分かかってしまいます。
「量子ビット」のコンピュータ:
量子コンピュータでは、
「1」と「0」を同時に表すことができる「量子ビット」が使われます。
3量子ビットのコンピュータ:
3量子ビット搭載のコンピュータであれば、
1回で8通りを全て計算することができるます。
- 仮に1回の計算に1分かかるとしても、
- 計算時間は通常のコンピュータに比べ、
- 8分の1にまで短縮できます。
量子コンピュータの高速計算:
つまり「同じn個のビット数を有するコンピュータ」で比較した場合、
「通常のコンピュータは、1回の計算で1個の答え」しか計算できません。
一方「量子コンピュータは、1回の計算で’2のn乗’個の答え」を計算できます。
トヨタの活用事例:
トヨタの活用事例を見ることで、その強みを理解することができます。
例えば、物流の合理化に使われています。
部品をトラックで輸送:
部品を複数のトラックで輸送する際、
- 1台のトラックに詰め込む量が多いほど、
- 必要な台数は少なく済み、
- 物流コストを下げることができます。
最適な組み合わせ計算:
- もし、全て同サイズの箱であれば、積み上げるだけで良い。
- しかし、サイズや重量の異なる部品が多い場合、
- トラックの台数が少なくて済む「最適な答えを見つけ出す」のは大変です。
何万、何十万通り以上の計算をしなければなりません。
量子コンピュータを採用:
トヨタでは、こうした計算に量子コンピュータを採用しています。
- 量子コンピュータのグルーヴノーツ社など、
- 複数ベンチャー企業と、共同でプロジェクトを進めています。
豊田中央研究所:
「量子アニーリングマシンを用いた渋滞緩和の実証実験」を行っています。
従来の信号システム:
従来の信号システムは、周辺の安全、渋滞の緩和を目的としています。全体の渋滞を緩和:
首都圏の渋滞を見れば分かるように、
都市全体の渋滞を緩和するようには設定されていません。渋滞緩和・信号システム:
トヨタでは、
量子コンピュータを用いて、「渋滞を緩和する信号システムのシミュレーション」
実験では、50×50の道路からなる都市を想定し、シミュレーションを実施した。
「従来よりも車の流れが10%向上する結果」が得られたとのこと。
自動運転と交通システム:
トヨタが交通システムの効率化を研究する背景には何があるのでしょうか?
考えられるのが自動運転です。
自動運転では、人間ではなくシステムが車両個々のルートを決定します。
量子コンピュータで自動運転制御:
人間が運転する場合は、大通りに車両が集中します。
- もしこれを全てシステムで管理できれば、
- 一部の車両をあえて遠回りさせることで、
- 全体では渋滞を緩和できるようになります。
トヨタの意図:
トヨタは「自動運転システムへの応用を見据えて量子コンピュータの研究」を実施しているかもしれません。
bizSPA!フレッシュ