スウェーデンの潜水艦:ロシアの侵略を阻止へ
Swedish submarines: defending against Russian invasion
瑞典潛水艇:防禦俄羅斯入侵
・NATOで、最重要なスウェーデン潜水艦部隊
・カールスクルーナの第1小艦隊司令部を訪問
読売新聞・12/31掲載記事からSummaryをお届けします。
スウェーデンのNATO加盟:
北欧スウェーデンの北大西洋条約機構(NATO)加盟が近付いている。
カールスクルーナ海軍基地:
~バルト海に面するカールスクルーナ海軍基地
対ロシア抑止の最前線を担う漆黒の潜水艦が、静かに出港準備を整えていた。
潜水艦ゴットランド:
~岸壁に横付けされた潜水艦ゴットランド。
甲板からハシゴを降り、細い通路を後方へ進む。全長60メートルの最後尾に近付く。
SAABのAIP(非大気依存推進)装置:
表面には「SAAB」のロゴが刻まれていた。
~スウェーデンサーブ社造船部門が開発
AIP(非大気依存推進)装置の一部で、艦を動かす心臓部だ。
1.エンジン音が静かで、敵艦に探知されにくい。
2.潜航時間も長い。3週間浮上せずに潜っていられる。
ゴットランドの実績:
2005年、米軍との模擬戦闘訓練に参加。
水中カメラで’米空母ロナルド・レーガンの船腹をとらえた実績’を持つ。
もし実戦であれば、敵主力艦を撃沈したのだ。
パウラ・ワンレンブルグ司令官:
1.’撃沈したそうですね’司令官にそう尋ねた。
2.’ええ、何度も’短い答えが返ってきた。
スウェーデン海軍の潜水艦:「第1小艦隊」
現在、AIP式潜水艦を3隻保有し、4年後には新造艦2隻が加わる。
この水中部隊こそ、スウェーデンが誇る最も重要な戦力である。
ロシアのウクライナ侵略:
昨年2月以降、NATOがロシア物資通過を制限したため、海上輸送が急増した。
港内の小艦隊司令部の地図には、ロシア沿岸に無数の線が引かれていた。
https://www.yomiuri.co.jp/world/20231230-OYT1T50122/
潜水艦隊で優位:NATOにスウェーデンが加盟へ
読売新聞掲載記事からSummaryをお届けします。
北欧スウェーデンの新政策:
200年間の中立・非同盟政策を転換する。
NATOに加われば、欧州安全保障が新時代を迎える。
’バルト海は、かつてソ連の海’(仏紙ル・モンド)と呼ばれた。
今後、NATO優位の構図が固まった。
カールスクルーナ:第1小艦隊司令部
我々は、バルト海で120年にわたり潜水艦を動かしてきた。
他国で、同じノウハウを持つ国はないだろう。
パウラ・ワンレンブルグ司令官は強い自信をもつ。
バルト海は気難しい:
バルト海は、潜水艦にとって危険な海だ。
1.水深が平均54メートルと浅いのに加え、
2.第2次大戦中に設置無数の機雷が残る。
3.場所によって塩分濃度が大きく異なる。
潜水艦の浮力に影響するため、操艦が難しいのだ。
スウェーデン潜水艦隊には、悪条件で積み重ねてきた経験の蓄積がある。
NATO加盟後の役割:
NATO軍の一翼として、ロシア海軍バルト海艦隊の動きを偵察・監視する。
第1小艦隊:カール・ユリアニュス少佐
ロシアとの関係が、すぐに正常化するとは思えない。
我々は、バルト海の警戒態勢を最大に保つことで、NATOに貢献する。
NATO軍の新体制:
スウェーデン加盟により、北欧とバルト海全域を、防衛計画に組み込むことが出来る。
特に恩恵を受ける国
旧ソ連バルト3国(エストニア、ラトビア、リトアニア)だ。
ロシア側の侵攻を阻止:
危機が生じれば、スウェーデン潜水艦がバルト3国沖合に潜航する。
カリーニングラード(=リトアニアに接するロシアの飛び地)
スウェーデン潜水艦は、カリーニングラード・露バルト海艦隊に大きな打撃を与える。
スウェーデンが加わる意義:
ワンレンブルグ氏曰く。
1.高度な潜水艦は敵に頭痛の種を与え、抑止力を生む。
2.それがNATO軍の潜水艦とになれば、なおさらだ。
スウェーデンがNATOに加わる意義を強調した。