大阪大:iPSで目の結膜細胞作製:ドライアイの創薬に期待(動画):
Osaka Univ: Making eye conjunctival cells with iPS: for drug of dry eye:
大阪大学:使用iPS制作眼结膜细胞:对干眼症药物发现的期望
大阪大の研究チーム:
「iPS細胞から、目の結膜細胞を作ることに成功した」と、大阪大の研究チームが発表した。
iPSから目の結膜細胞作製:
「目が乾くドライアイなどに対する創薬への活用」が期待される。
結膜は、まぶたの裏側と白目部分を覆う。
目の表面を保護する涙の成分「ムチン」を分泌する。
論文は6日までに米科学誌セル・リポーツ電子版に掲載された。
研究チーム:
- iPSから作った、目の元となる細胞に、
- 成長を促すたんぱく質を加えることで、
- 結膜上皮細胞やムチンを分泌する細胞を作製した。
iPS細胞を用いた研究
現在、「iPS細胞を用いた研究では、網膜や黒目の角膜作製」が先行している。
目の結膜細胞の作製では、必要な細胞の入手が極めて難しい。
林竜平教授:
今回、iPS細胞による結膜細胞の培養方法が確立した。
大量入手も可能になり、治療効果を調べるのに有効だと話した。
時事ドットコム
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021020600176&g=soc
iPS細胞から結膜上皮の作製法を確立
研究成果のポイント
眼オルガノイド技術を利用:
ヒトiPS細胞から眼オルガノイド技術を使い、結膜上皮系列細胞への分化誘導法を確立。
ヒトiPS細胞由来の結膜上皮:
作製したヒトiPS細胞由来結膜上皮は、ムチン分泌を担う結膜杯細胞を保持する機能的上皮組織であった。
EGFとKGF:
結膜上皮前駆細胞への分化には、上皮成長因子(EGF)が、
前駆細胞から結膜上皮への成熟分化には、ケラチノサイト成長因子(KGF)が、
成熟分化では、極めて重要であることを見出した。
結膜上皮を作製:
これまでの研究でヒトiPS細胞から角膜上皮の作製には成功していた。
しかし、眼表面上皮である結膜上皮の作製が困難であった。
眼疾患に対する創薬:
入手が困難であったヒト結膜上皮の基礎研究が可能となり、ドライアイなどの眼疾患に対する創薬や再生医療研究への応用が期待できる。
リソウ
https://resou.osaka-u.ac.jp/ja/research/2021/20210203_1
Generation of functional conjunctival epithelium, including goblet cells, from human iPSCs Highlights
• Human iPSCs can give rise to cells of a conjunctival epithelial lineage
• EGF signaling is required for conjunctival cells to develop from iPSCs
• KGF is needed for the maturation of the iPSC-derived conjunctival epithelium
• The iPSC-derived conjunctival epithelium contains mucin-producing goblet cells
Summary
The conjunctival epithelium, which covers the sclera (the white of the eye) and lines the inside of the eyelids,
is essential for mucin secretion and the establishment of a healthy tear film.
Here, we describe human conjunctival development in a self-formed ectodermal autonomous multi-zone (SEAM) of cells
that were derived from human-induced pluripotent stem cells (hiPSCs) and mimic whole-eye development.
ScienceDirect
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2211124721000280