三菱のＭＥＬＳＵＳＭＯ：永久磁石不要で高効率
Mitsubishi’s MELSUSMO: high efficiency without permanent magnets
三菱的MELSUSMO：無永磁體高效率
ーＩＰＭモーター以上のエネルギー効率、省資源性ー
ー高効率モーターで「ＩＥ５」実現ー
ニュースイッチ掲載記事からサマリーをお届けします。
三菱電機のモーター：
高効率同期リラクタンスモーター（SynRM）のＭＥＬＳＵＳＭＯを５月に発売した。
従来のＩＰＭ（磁石埋め込み式）モーター：
これまでＩＰＭモーターが、産業用モーターとして使われている。
ＩＰＭモーターは、「高効率・省エネルギーの代名詞」だった。
SynRMを開発：
ＭＥＬＳＵＳＭＯは、ＩＰＭと同等のエネルギー効率に加えて、省資源性を実現した。
SynRM発売以来、堅調な引き合いが続く。
エネルギー効率と省資源性：
世界の産業界は、２０５０年のカーボンニュートラル（ＣＮ）達成を目指す。
三菱電機の「ＭＥＬＳＵＳＭＯ」：
三菱電機は、「ＭＥＬＳＵＳＭＯ」で「ＩＥ５」を達成した。
モーターの回転子鉄心形状を、専用設計により最適化した。
高効率化と回転子強度の両立に成功した。
「ＩＥ５」とは：
出力１５kw以下の産業用モーター国際高効率規格のこと。
世界最高レベルの規格である。
名古屋製作所新城工場：
電着塗装ラインで、ＭＥＬＳＵＳＭＯの省エネ性を検証した。
計測途中の段階。現時点で「従来比３.１％の省エネ効果」を得られた。
省エネ性を検証：
７.５キロワットのモーターを、「１日１７時間、３３５日」稼働させた場合、
「三相モーターとの初期費用の差額」を、２年間で回収できる。
三菱電機：機器マーケティング部
今後、量産により生産効率を高め、三相モーターよりも安く提供する。
ＭＥＬＳＵＳＭＯは、大きなポテンシャルを秘めている。
永久磁石を不使用：
ＭＥＬＳＵＳＭＯは、省資源が大きな特徴だ。
ＩＰＭモーターと異なり、原材料に永久磁石を使わない。
レアアースが不要：
現在、各国は、永久磁石原材料のレアアースを、中国など特定国に依存している。
レアアースの供給が停止しても、モーター生産に影響しない。
ＣＯ２排出量の削減：
同期リラクタンスモーターに置き換えると、大幅な省エネにつながる。
現在のモーターは、ＣＯ２排出量が多い。
販売面での手応え：
想像以上にユーザーの反響が大きい。
日本の業界や企業で、試験導入や採用が進んでいる。
三菱電機は、２５年度１０００台の販売目標を掲げている。
９０kw級のラインアップ：
今まで、モーター出力を５.５―１５kwで限定販売していた。
今後、出力９０kw級にラインアップを拡充。
名古屋製作所や福山製作所などの拠点で、生産の予定。
インバーター駆動専用：
ＭＥＬＳＵＳＭＯはインバーター駆動専用だ。
現時点ＭＥＬＳＵＳＭＯは、インバーター駆動専用という制限が伴う。
インバーター駆動が、市場で一般化すれば、市場を席巻するだろう。