豪フリゲート調達:現代とHanwhaが仲違い
Australian frigate procurement: Hyundai and Hanwha at odds
澳洲護衛艦採購:現代與韓華存在分歧
・韓国政府は、現代とHanwhaのワンチームを希望
・今後、カナダやポーランドの潜水艦調達にも影響
韓国経済新聞掲載記事からSummaryをお届けします。
豪汎用フリゲートの調達:
豪国防省は、ドイツ、スペイン、日本、韓国に情報提供の要望書を5月24日に送った。
韓国経済新聞:(2024.06.17)
6月13日「韓国は、10兆ウォンの商機を日本に奪われかねない」と指摘した。
現代重工とHanwha Oceaが仲違い:
両社の競合関係が激し過ぎて、お互いの協力体制を築けない。
アルバニージー政権が表明:
2024年2月、豪海軍再編の分析結果を発表した。
この報告書は、「豪政府に水上艦戦力を2倍に増やせ」と求めた。
1.有人運用も可能な大型無人艦(6隻)の取得と
2.汎用フリゲート(11隻)の取得を勧告した。
アンザック級フリゲートの後継艦:
現在、汎用フリゲートの要求要件や調達スケジュールなどは一切不明だ。
報告書では、’海外で3隻、西豪州で8隻建造すべき’と勧告した。
検討候補に、韓国の大邱級BatchII、BatchIIIが挙がっている。
豪国防省のスケジュール開示:Defense News
1.4カ国の造船企業に、情報提供の要望書を5月24日に送付した。
2.公正な調達手続きを行うため、詳細内容を明かせない。
3.各造船所に、要望書回答期限として4週間の猶予を与えた。
4.豪州での建造方法の説明に、3週間の追加猶予を与えた。
Project Sea 3000の選定は、2025年中に行われる。
海外で建造される1番艦の就役は2030年を予定している。
韓国経済新聞の記事:
豪フリゲート艦艇プログラムの輪郭が、明らかになった。
1.’韓国は10兆ウォンの商機を日本に奪われかねない’と指摘した。
2.これが、カナダやポーランドの潜水艦調達にも影響を及ぼす。
各国の競合メーカー:
現代重工業、Hanwha Ocea、三菱重工業、Navantia、ThyssenKrupp Marine Systemsが競合する見込み。
1.最もスコアが高いのは、米兵器を装備する三菱重工のもがみ型だ。
2.豪海軍との相互運用性、余裕の船体サイズ、脅威検出能力が優秀だ。
韓国政府と韓国企業:
韓国政府と韓国企業は、費用対効果の良さをアピールしている。
1.現代重工の忠南級フリゲート(3,600t)=FFX Batch-III、
2.Hanwha Oceaの大邱級フリゲート(3,100t)=FFX Batch-II
両艦ともサイズは小さいが、もがみ型より攻撃能力と防御能力が優れる。
2030年までに3隻引き渡し:
受注した企業は、自国建造した3隻を、2030年までに引き渡す。
日本の受注体制を予想:
1.「オールジャパン」を組織して、対応する可能性が高い。
2.三菱重工が受注した艦艇を、三井E&Sと共同で建造するだろう。
韓国の受注体制:
韓国国防部や防衛事業庁は、’現代重工とHanwha Oceaが共同で受注する’ことを望む。
1.しかし、両社はKDDX事業関連の機密流出裁判で激しく対立。
2.現代重工が軍事機密を不正入手し、有利な立場を得ようとした。
現在、現代重工とHanwha Oceaが、協力関係を構築できる雰囲気ではない。
フリゲート建造用ドックの数不足:
韓国で、フリゲートを建造する特殊船用ドック数は少ない。
1.現代重工には、2か所しかない。
2.Hanwha Oceaにも、1か所しかない。
韓国海軍向け需要も考慮:
1.仮に受注できても、両社が分けて建造しないと納期に間に合わない。
2.1社で国内建造3隻と、海外建造8隻の全責任を負うのはリスクが高い。
韓国建造3隻分の納期順守:
現在、韓国両社の関係は悪く、別々に売り込んでいる。
仮に受注できても国内建造3隻分の納期を守るのは難しい。
カナダやポーランドの潜水艦調達:
因みに「他の受注案件にも影響を及ぼす」という指摘がある。
カナダやポーランドの潜水艦調達にも「現代重工とHanwha Oceaが別々に海外企業と提携して動いていること」を指摘した。
韓国が豪州で失敗すれば、他の受注案件に大きな影響が出る。