航空機産業/先端技術の重要テーマ
重要キーワード集:
1.結合方式:組立の自動化、ロボット化、リベット減少、ロックボルト増加
2.構造形態:一体化構造(3次元形状)
ー機械加工:5軸マシニングセンター・複合機、ウオータージェット切断
ー接着加工:炭素繊維複合材による一体化(一次構造、主翼·胴体部、二次構造)
ー接着加工:オート・クレーブ法、RTM法、VaRTM法、プル・トルージョン法、ホットプレス法
ー溶接加工:レーザービーム溶接、摩擦提井接合
ー3Dプリンティング:CMC成形:溶射(耐摩耗性、Lightning protection)
3.材料1:アルミリチウム合金、溶接可能アルミ合金
3.材料2:炭素繊維複合材/GLARE(アルミニウム箔とガラス繊維布を接着した強化積層板)
3.材料3:チタンーグラファイト
3.材料4:セラミック複合材料 (CMC)
3.材料5:アディティブ マニファクチャリング用 パウダー
3.材料6:熱可塑性複合材
4.その他:3D Inspection、Drone Inspection、IC-Tag、SmartFactory、CFRPのリサイクル
航空機産業:先端技術開発動向:ボーイング・エアバス競争激化:
Aircraft industry:Trends in advanced technology:Boeing/Airbus competition:
飞机制造业:日本先进技术发展趋势:波音/空中客车竞争加剧
ボーイング・エアバス:受注競争の激化
今、航空機産業を支えるサプライチェーンの国際間競争が増加。
今後20年間で民間航空旅客需要は年平均4.5%増加、3万3000機の納入が見込まれる。
今後、小型機・中型機のトレンドは続く。
米ボーイング:1月、発表の民間機機数は、過去最高の806機(2017年は763機)を納入。
仏エアバス:ボンバルディア小型機を傘下に収め、過去最高の800機(同718機)を納入。
ボーイングは小型機「737MAX」が、墜落事故を起こし納入を見合わせている。
今年の数字は大きな影響を受けるとみられる。
2社の激烈な受注競争で、販売価格の下落傾向を辿っている。
このことが、協力企業への強いコストダウン要請を招き、日本企業に対応が迫られている。
金属・3Dプリンター:金属積層造形技術
金属・3Dプリンターによるアディティブ・マニュファクチャリング(積層造形)手法。
生産体制構築に向け各社で検証が進んでいる。
チタンアルミや耐熱材合金:新合金の加工
重量の軽いチタンアルミや耐熱材合金といった難削材の加工技術が求められている。
日本の中小企業が安定した加工技術を提案中。
先端技術分野での提携:採用事例
堀口エンジニアリング:大型ジャッキ試験棟(写真)
堀口エンジニアリングは、海外エンジンメーカー・整備器材メーカーと連携、存在感を高めている。
4月、成田工場内で航空機点検や修理時に機体を持ち上げるためのジャッキ専用試験棟が稼働。
荷重200トンまでかけられる油圧試験装置を整備し、中型機から大型機までのジャッキ性能試験に対応。
堀口エンジニアリング:独ハイドロ社と提携
堀口エンジニアリングは、2013年に独ハイドロ社(世界大手:グランドサポート器材)と、航空機器材の国内販売代理店契約を締結した。
ハイドロ製ジャッキ・保全ノウハウを生かし、自社内で試験を行い、信頼性を担保。
従来はメンテナンス後のジャッキをドイツまで送る必要があり、多大なコストと時間がかかっていた。
堀口エンジニアリング:米プラット・アンド・ホイットニーと契約
エアバスのヒット機「A320」シリーズなどに搭載されるエンジンの”整備用スタンドに関するライセンス契約”を結ぶ