NYの市民:熱中症で毎年350人死亡
NYC residents: 350 people die from heatstroke every year
紐約市民:每年有350人死於中暑
1.米国で、熱中症による死亡者が急増中
2.2020年、全米の12%、1270万戸にエアコンがない
ロイター掲載記事からSummaryをお届けします。
ニューヨークの夏:猛暑
2024年版を、ニューヨーク市が発表した。
1.毎年350人のNY市民が、猛
2.最も重要なリスクは、賃貸住宅の家庭に、エアコンがな
最新の米国世帯統計:
2020年の時点で、全米の世帯数の約12%(=
簡
ボストン大学の調査:
2022年、米国内115都市圏を対象に調査した。
エアコン機器が無い家庭は、賃貸入居者のうち、低所得層である。
世界保健機構:
ロイターが全米50州を調査:
米国の不動産法令を検証:
今、ニューヨークとロサンゼルス、オースティンで、賃貸住宅に室温上限基準を課す規制案が提出された。
1.ニューヨークの規制案では、上限が摂氏26度とされた。
2.オースティンの規制案では、上限が摂氏29度とされた。
3.ロサンゼルスでは、まだ規制案の目標値が決まっていない。
ロサンゼルスでは、賃貸住宅を改修して、空調・換気対策を行うことは無理だ。
家主側の有力ロビー団体が反対:
家主側の有力ロビー団体が、反発を強めている。
1.近年、カリフォルニア、テキサス、アーカンソーで、類似の規制が廃案となった。
2.エアコン設備の追加コスト負担には、家賃引き上げが必要と主張した。
家主のロビー団体:カリフォルニア・アパートメント・アソシエーション
州政府対応担当の執行副総裁デブラ・カールトン氏が語った。
1.経済的方法が見いだせない限り、協会は冷房設備導入の義務化を支持せず。
2.2022年提出のカリフォルニア州法案が、家主側の反発で廃案となった。
ニューヨーク市が検討中:
アダムス市長が、2030年までの夏季の室温規制導入を、政策目標の1つに掲げている。
7月の提出規制案では、賃貸住宅で、’外気温が28度以上の場合、室温を26度以下に抑えること’を義務付ける。
規制案提出者のリンカーン・レスター市議:
規制案が承認されれば、エアコン設備のない75万人の賃貸人に、恩恵を与えると語った。
今年度の国連報告:
2000─2019年モデル推定で、年間48万9000人が熱中症で亡くなった。
米国の疾病管理予防センター:
2021年の1602人に対し、2023年は2302人が熱中症で死亡した。
ただしこのデータは、は大幅な過小評価になっていると指摘している。
アリゾナ州マリコパ郡の状況:
屋内・屋外での暑熱関連の死亡例を追跡している数少ない場所の1つが、アリゾナ州マリコパ郡だ。
ここでは気温が摂氏43度を超えることも珍しくない。
フェニックスとテンペの対応:
郡内の2つの都市、フェニックスとテンペでは室温上限規制が導入されている。
しかし、昨年屋内での熱中症死亡者が156件記録された。この10年で5倍の増加だ。
2023年フェニックスとテンペは、室温上限規制を導入していない郡内の他都市に比べ、数値は悪くない。
公衆衛生統計:
熱中症の死亡例全体のうち屋内の比率は、
1.フェニックスでは21%、テンペでは17%だった。
2.郡内の平均では24%、スコッツデール及びメサの2都市では32%を超えていた。
オレゴン州とワシントン州の対応:
ここ数年の記録破り熱波で、両州は新規制導入を後押ししている。
2021年「ヒートドーム」現象が、太平洋岸北西部を襲った。
入居者が自らエアコンを設置する法案:
入居者が、自らエアコンを設置する措置を承認した。
1.オレゴン州は22年に、入居者が自らエアコンを設置することを承認した。
2.ワシントン州スポケーンは24年に、入居者が自らエアコンを設置することを承認した。
アーカンソーのホットスプリングスの状況:
だが米国で最も気温の高い都市が、安全な室温維持の法律を制定できずにいる。
アーカンソー州の山岳地域:
ホットスプリングスは昨年、賃貸住宅における冷房基準に関する規制案を廃案とした。
ホットスプリングス市理事会のフィリス・ベアード氏によれば、家主団体からの抗議によるという。
テキサスのダラス、エルパソ、ヒューストン:
またテキサス州議会下院のシェリル・コール議員が地元メディアに語った。
ダラス、エルパソ、ヒューストンの各都市は、室温基準を定めている。
州レベル法案は昨年、テキサス・アパートメント・アソシエーションの反対により否決された。
オースティンは現在、新たな規制案を検討している。
高温多湿なフロリダ州の対応:
2021年以降、4回エアコン設置義務付けを試みたが失敗してきた。
1.多湿なフロリダでは、エアコン設置は経済的に理にかなう。
2.エアコンには除湿機能があり、物件のダメージを防ぐ機器だ。
ジェイソン・ピッツォ州上院議員(民主党)は、複数の家主協会と意見交換した。
その結果、今後2年以内に規制を導入できると自信を持った。
ロサンゼルス郡の家主協会:
ロサンゼルス郡の家主協会が、室温基準規制案への反対を強めている。
1.集合住宅で、エアコン設置案が可決されると、家賃上昇で強制退去が起きる。
2.賃貸住宅改修期間が30日以上の場合、家主が入居者を退去させることができる。
空調設置のためのモデル費用:
米国住宅検査協会が、空調設置のためのモデル費用を算出した。
1.集中空調システムを導入するには、通常5000─1万ドルかかる。
2.窓枠設置型エアコンの導入には、400ドルのコストがかかる。
3.旧式住宅でエアコン機器を使うには、電気系統の更新も必要になる。
https://jp.reuters.com/markets/global-markets/4XUB4VBST5K5LLGWHIP7Q2JBYA-2024-08-11/