中国製クレーン:米国がトロイの木馬を調査へ
Chinese crane: Trojan horse to be investigated
中國起重機:特洛伊木馬待查
・米下院、中国ZPMCに質問状を送付
・中国企業にサイバー攻撃の懸念
ジェトロ掲載記事からSummaryをお届けします。
米下院共和党の議員団:
中国港湾クレーンZPMCに、質問状を送付した。
3月8日、’ZPMCクレーンの安全性懸念’につき確認する。
米国連邦議会下院:共和党議員団
マイク・ギャラガー委員長(ウィスコンシン州)
ダスティ・ジョンソン議員(サウスダコタ州)
ミシェル・スティール議員(カリフォルニア州)
マーク・グリーン委員長(テネシー州)、
カルロス・ヒメネス委員長(フロリダ州)、
オーガスト・フルーガー委員長(テキサス州)、
2月29日ZPMCに送付し、3月14日までに回答を求めた。
中国特別委員会が発表:
下院・中国特別委員会と下院・国土安全保障委員会の合同調査。
合同調査:
’米国で稼働中のZPMC機器’で、不審な通信端末を発見した。
1.船舶対陸上(STS)クレーン部品や、
2.STSクレーンのファイアウォールや、
3.ネットワーク機器を収容するサーバー室から、
不審な通信端末が、多数見つかった。
これらは、’米国港湾とZPMCとの契約に含まれていない’ものだ。
中国特別委員会の深刻な懸念:
米国港湾という重要インフラを危機的な状況にさらす。
米国は、このことに深刻な懸念を抱いている。
1.中国が、米国港湾のSTSクレーンを改造したものだ。
2.この端末を使えば、サイバースパイ活動を行える。
ZPMCの不公正慣行も指摘:
中国特別委員会は、’ZPMCは、市場で支配的地位を得ている’と指摘。
米国内で、独占的に不公正な貿易慣行を実施している。
1.ZPMCが中国政府の大規模補助金を受けたこと。
2.米国港湾の契約入札で、極端に低い価格を提示した。
ZPMCの市場独占支配:
ZPMCは、100カ国の港湾300カ所(=世界の7割)に設置されている。
米国国土安全保障省(DHS):沿岸警備隊(USCG)
米国の港湾クレーンの約8割は中国製だと指摘した。
バイデン政権が、今後5年間で200億ドル以上を投資。
今後、港湾用クレーンを、米国パートナーと構築する(2024年2月22日)
https://www.jetro.go.jp/biznews/2024/03/dff30a5c6cfe0e05.html
米国議会:中国製港湾クレーンで通信装置を発見
米下院国土安全保障委員会:マーク・グリーン委員長
委員会が、中国の海洋安全保障上の脅威を調査している。
委員会補佐官の証言:
1.米国港湾のクレーン部品から、十数個のセルラーモデムが見つかった。
2.港湾のサーバー室の内部でも、モデムがもう1個発見された。
3.モデムは、クレーン操作可能な部品に、ネット接続されいた。
クレーンの「モバイル診断」用モデム:
1.通常、クレーンのモデムは「モバイル診断のみ」に限定されている。
2.しかも、今回の港湾は、モバイル診断サービスに加入していない。
一方、中国で見た時、既にモデムは、クレーンに取りつけられていた。
誰がモデムを取りつけたかは、定かでない。
委員会書簡の詳細:
2017年6月、モデムは、クレーン組み立て時期に取り付けられた。
2023年10月、モデムが、クレーンから取り外されたのだ。
ZPMCは「モバイル診断」と偽り、モデム設置不要クレーンにも付けた。
明らかに、ZPMCの意図的な不法行為である。
https://hisayoshi-katsumata-worldview.com/archives/35231666.html