島津製作所:可搬型/光格子時計を開発:一般相対性理論検証(動画):
Shimadzu:Portable/optical lattice clock:Verification of general relativity theory:
Shimadzu:开发的便携式/光学晶格钟:广义相对论的验证
~東京スカイツリーで一般相対性理論検証~
島津製作所:
発表の概要:
- 18桁の精度(百億年に一秒のずれ)をもつ、可搬型光格子時計の開発に世界で初めて成功。
- 東京スカイツリー地上階/展望台に設置した可搬型光格子時計で、重力赤方偏移を観測、一般相対性理論を検証。
- 本研究で得られた検証精度は、従来、1万キロメートルの高低差を必要とした衛星を用いた実験に迫るもの。
今後の利用分野:可搬型/光格子時計
「高精度な可搬型光格子時計の実験室外運転の実証」は、光格子時計の社会実装に向けた大きな一歩である。
今後、「プレート運動や火山活動などに伴う地殻変動の監視」など、相対論的センシング技術の実用化が期待される。
2020年 | ニュース | 島津製作所
https://www.shimadzu.co.jp/news/press/4nuik3hd982hefif.html
理化学研究所:共同研究グループ
島津製作所と共同で、「18桁精度の超高精度な可搬型光格子時計」を開発しました。
- 「東京スカイツリーの地上階/展望台に設置した2台の時計の進み方の違い」を測定、
- この結果を、国土地理院が測定した標高差と比較、
- 一般相対性理論を従来の衛星を使った実験に迫る精度で検証に成功。
従来の方式:宇宙実験
従来は、原子時計を人工衛星やロケットに搭載、宇宙と地表の間で約1万キロメートル/高低差で測定されました。
今回の方式:東京スカイツリー
今回開発した可搬型光格子時計を使うことで、1万倍以上少ない高低差で、同等の実験が可能になりました。
18桁精度の原子時計を使えば、「日常的なスケール」の高さの違いで時間の遅れを、観測できます。
この結果、新たな「相対論的センシング技術」が誕生。
高精度:可搬型光格子時計
- プレート運動や火山活動などによる地殻の数センチ精度の上下変動監視、
- GNSS(全球測位衛星システム)や高感度重力計と補完的に利用、
- 超高精度な標高差・重力場計測システムの確立、
将来の社会基盤への実装が期待されます。
http://www.t.u-tokyo.ac.jp/foe/press/setnws_202004071401382830455235.html