ロシアの凍結資産:ウクライナに与える方法
Russia’s frozen assets: how to give to Ukraine
俄羅斯被凍結資產:如何捐給烏克蘭
・欧米のロシア凍結資産総額は、3000億ドル
・賠償請求に基づくシンジケート融資実行へ
ロイター掲載記事からSummaryをお届けします。
ロイターの報道(2024.04.29)
欧米のウクライナ支援資金は2025年後半までしか保たない。
差し押さえたロシア中央銀行資産(3,000億ドル)を使えば、2028年末まで資金を確保できる。
’賠償請求に基づくシンジケート方式の融資が有力’と報じている。
ロイターが指摘:
1.欧州は、ウクライナ支援資金を安定的に確保できる。
欧米のウクライナ支援資金で、2025年後半までサポート可能。
2.一方、米国のウクライナ支援資金は不安定である。
バイデンが再選しても、’支援資金の議会承認を得る’のに苦労した。
ウクライナに必要な資金:
ウクライナは、2025年後半まで十分な支援を享受出来る。
2023年度、同盟国はウクライナに、880億ユーロを割り当てた。
1.欧州は1,030億ユーロ資金拠出を約束した
2.米国は570億ユーロ資金拠出を約束した
今後も、’現在の領土防衛中心の戦い’なら、費用は余りかからない。
今後のウクライナの資金調達:
西側諸国が、差し押さえたロシア資産(=3,000億ドル)を使う。
これを没収してウクライナに移転する。
1.この原資を元に、西側諸国がウクライナに融資する、
2.この融資の利子を、ウクライナに移転するのだ。
バイデン大統領の考え方:
今年6月開催のG7で、同盟国の賛同を得たい意向だ。
3.ユーロクリアに蓄積された利息を、ローン債権化する。
4.この売却益でウクライナ支援資金を捻出する計画だ。
これが実現すれば400億ユーロほど調達できる、
凍結財産・3,000億ドルを活用:
3,000億ドルあれば、2028年末までの戦争資金を確保できる。
欧米の凍結財産内訳:
1.米国の凍結財産額は少ない
バイデン大統領が、凍結財産の没収権限を有している。しかし、米国の凍結財産額は、僅か50億ドルだけ。
2.欧州の凍結財産額は多い
欧州に凍結財産の殆どがある。しかし、資産没収には法的問題あり。
欧州の現実的な賠償ローン:
従って現実的な代替案はシンジケート方式の賠償ローンになる。
1.ウクライナが、対ロシア賠償請求を同盟国に確約する。
2.ウクライナは、その見返りとして融資を受ける
米国REPO法の意義:
米議会が承認して大統領が署名した対外援助パッケージ。
REPO法は、ロシア凍結資産を、ウクライナに移転する法律である。
米共和党のスタンス:
1.共和党は、基本的にウクライナへの無償支援に反対である。
2.ただし、’ロシア凍結資産の転用’につき賛成している。
ロシア、欧米による凍結資産接収を非難!
共同通信掲載記事からSummaryをお届けします。
欧米がロシア資産を凍結:
凍結資産の総額は、3000億ドル(=47兆円)に上る。
2年前のプーチン戦争以来、欧米が凍結したロシア資産(現金、債券など)総額である。
欧州金融機関などに保管:
1.そのうち2000億ドル(31兆円)以上を、欧州金融機関が保管。
2.年間利子配当金が、20億~40億ドル(3100~6200億円)。
欧州議会が凍結資金を利用:
この利子や配当金は、国際法に抵触することがない。
ロシアの侵略で崩壊したウクライナ再建に、凍結資金を活用する。
ウクライナの武器調達で活用:
ロシア侵略開始から3年目、状況は大きく変わった。
ECは先月、ロシア資産の利子をウクライナの武器調達に活用する案を提案した。
ロシア侵攻が長引き、復興支援に使う案から武器調達に使える仕組みに変更するのだ。
欧米が凍結資産を売却:
今回ロシアは、国際手続を経ないで、ウクライナを侵略し破壊した。
だから、欧米のロシア凍結資産売却では、ロシアの了承は不要だ。
ロシア側に復興責任あり:
ロシアの攻撃でウクライナの施設が破壊された。だから、ロシアに復興責任がある。
ロシアの国際信用力はゼロ:
ロシアは先に国際秩序を破り、ウクライナを破壊した。だから、既にロシアは国際信用はゼロ。
https://news.yahoo.co.jp/articles/e378c6c6f0d9093ac957026e662265c47c34c418