一帯一路:10年で、1兆ドルを融資実行へ
One Belt, One Road: $1 trillion in financing in 10 years
一帶一路:10年融資1兆美元
ー未返済・債務総額が、8000億ドルー
ー貸付金利が5%、他国の2倍の高利ー
勝又壽良のワールドビューからSummaryをお届けします。
中国の新華社通信:
「一帯一路」第3回国際フォーラムを、北京で10月17日開催。
ロシアのプーチン大統領:
第3回の国際フォーラムに出席する。
プーチンにとって、ICCから逮捕状が出されて以降、初めての外遊だ。
一帯一路への批判:
一帯一路は、「多くの発展途上国を債務の罠に陥れた」と批判の声。
中国が、「国内過剰生産の資源(鉄鋼やセメント)」を、はけ口に利用した。
一帯一路事業10年間で、一体中国は何を行ったのか?
『AFP』(10月11日)
「一帯一路10年で契約総額300兆円 」との記事を掲載した。
中國国務院の白書:
一帯一路により世界のインフラ事業の契約総額が、2兆ドル(300兆円)を超えた。
1.世界130か国に投資
4000億ドル(60兆円)以上の投資と2兆ドル以上の貿易をけん引した。
アジア、アフリカ、ラテンアメリカの多くの国が、膨大な債務を抱える。
2.開発途上国の債務:
中国輸出入銀行に対し、合計3000億ドル(45兆円)の債務を負っている。
1国当たりの債務額は、平均24億ドル(3570億円)と推定される。
しかし、「これら債務金額の信ぴょう性」には、疑問符がつく。
アトランティック・カウンシル:ニバ・ヤウ
アトランティック・カウンシルが、途上国債務を詳細に分析した。
実際の債務総額:
途上国の債務総額は、8000億ドル(120兆円)に上る。
これまで、「中国は1兆ドルを融資実行した」と推計される。
現在、「未返済の債務総額が8000億ドルある」のが正しい数字だ。
債務実態の説明せず:
白書は、「債務額の詳細や金利条件・延滞の実態」について、全く説明していない。
途上国債務総額は、「過小評価され、大幅に圧縮された」のだ。
途上国の債務処理:
途上国の債務総額は、余にも増えすぎていた。
中国は、「自らの不良債権として処理する義務」がある。
数十の国々で「一帯一路への参加意欲」が消滅した。
中国輸銀の重い罪:
一帯一路の主要な輸送・エネルギー事業に、どっぷりと融資。
アフリカから中央アジアまで、あらゆる地域の融資計画に関与。
途上国の警戒心:
最近、一帯一路のコスト負担に、各国は警戒感を強めた。
先進国で唯一参加のイタリアも、先月撤退検討を表明した。
中国の高金利貸付:
中国は、一帯一路でアフリカから中央アジアまで手広く融資した。
自己資金で賄えず、「国際金融市場で借りた資金の又貸しまでした」のだ。
この結果、貸付金利が5%にも達した。他国の2倍の高利である。
https://hisayoshi-katsumata-worldview.com/archives/33489238.html