JAXA:H3ロケットの製造コスト削減:金属3Dプリンティング(動画):
JAXA: H3 rocket manufacturing cost reduction: metal 3D printing:
JAXA:H3火箭制造成本降低:金属3D打印
ー鍵は3Dプリンター の活用ー
2020.10.19
JAXA:
次期国産主力ロケットとして、JAXAが開発を進めている「H3ロケット」
H3ロケット:
LE-9で、さまざまな新技術が、採用されています。
その中で、特に注目しているのが、アディティブ製造(3Dプリンティング)です。
アディティブ製造:(3Dプリンティング)
アディティブ製造は、一般に生産性の低さが課題です。
しかも、コスト面が、採用のネックとなりやすい。
一方、JAXAは、「LE-9開発では、アディティブ製造が、コストダウンの鍵」とみている。
アディティブ製造を、部品生産に適用します。
高信頼性と低コスト:
LE-9では、現行のエンジンLE-7Aに比べ、コンポーネント部品数を、約20%削減しました。
LE-9は、高信頼性と低コストの両立をコンセプトに開発されたのです。
それを実現するために適用された新技術の1つが、アディティブ製造。
アディティブ製造のメリット:
- 立体モデルを造形するアディティブ製造は、
- 形状自由度が高く、
- 複雑な形状でも、造形可能です。
結果、部品の形状を最適化できます。
複数部品を一体化したりするといった工夫が可能になり、大幅な軽量化が見込める。
2種類のアディティブ製造:
今回、LE-9では大きく2種類のアディティブ製造が適用される。
いずれも、材質は金属だ。
1つは:粉末床溶融結合法
- 平らに敷き詰めた粉末材料の表面をレーザーで走査、
- 断面形状部分だけを溶かし、
- その上に粉末を追加して同様の工程を繰り返す。
「粉末床溶融結合」(SLM:Selective Laser Meltingとも呼ばれる)
もう1つは:指向性エネルギー堆積法
- レーザーを照射して
- 金属を溶融した部分に金属粉膜を吹き付けていく
「指向性エネルギー堆積」(LMD:Laser Metal Depositionとも呼ばれる)
後者は肉盛り溶接に近い手法である。
日経クロステック(xTECH)
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00138/101600651/
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LE-9エンジン:
H-IIAロケットで使われていたLE-7Aエンジンとは異なるエンジンシステム。エキスパンダーブリードサイクルを採用した。
その結果、LE-7Aエンジンの1.4倍となる推力を獲得。
主要なパーツの数を20%削減、高い安全性と低コストを両立することに成功。
また、燃料を噴射する装置やエンジンの配管を3Dプリンターで製造。
エンジンシステムに大型電動バルブを用いた。
大型ロケットエンジン:
世界初となる試みを積み重ねることで、製造日数、試験回数の削減にも成功している。
Business Insider Japan