COVID-19:北里大、VHH抗体がコロナ感染を抑制:感染抑制能(中和能)を取得(動画):
COVID-19:Kitasato Univ:suppresses corona infection with VHH antibody:infection neutralizing ability:
COVID-19:北里大学使用VHH抗体抑制电晕感染:获得感染抑制能力(中和能力)
COVID-19:
更新日時 2020年5月7日 17:57 JST
北里大学/花王/バイオベンチャーEME
5月7日、「新型コロナウイルスの感染を、抑える能力のある抗体を、発見した」と発表した。
「VHH抗体が、ウイルスと結合し、細胞への感染を抑えること」を、確認したという。
花王の研究プロセス:
- 抗体の配列情報から
- 候補遺伝子を人工合成し、
- 微生物を使い、抗体を生産した。
研究グループ:
今後、この抗体を、COVID-19に活用する。
バイオベンチャーEMEと花王が、「標的ウイルス由来のたんぱく質と結合する抗体候補」を、抽出した。
北里大学:
大村智記念研究所/片山和彦教授が、ウイルスに対する抗体の能力を評価したもの。
Bloomberg
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-05-07/Q9XW6AT1UM0W01
北里大学大村智記念研究所/片山和彦教授研究グループ
-SARS-CoV-2に対して、感染抑制能(中和能)を有するVHH抗体の取得に成功 –
■研究成果
1. EMEと花王の共同
cDNAディスプレイ法を用いて、候補VHH抗体の配列情報を取得
- 花王は、EMEが有する「ハイスループットVHH抗体スクリーニング/cDNAディスプレイ技術※2」を使用。
- 「ヒト培養細胞で発現させた新型コロナウイルス/S1タンパク質※3」を、標的分子に用いて、スクリーニング実施。
- 候補となるVHH抗体の配列情報を取得しました。
2. 花王
候補VHH抗体を調製(人工合成)
- 花王は、長年の研究開発で培ったバイオ生産技術を活用。
- 「候補VHH抗体/配列情報から入手した候補遺伝子を、人工合成すること」に成功。
- 微生物によるVHH抗体を生産した。
作製したVHH抗体の標的分子に対する結合能を評価した。
その結果、「候補VHH抗体が、標的分子と結合すること」を確認した(図3)
3. 北里大学、花王の共同
新型コロナウイルスを用いた候補VHH抗体の感染抑制能評価
北里大学大村智記念研究所:
ウイルス感染制御学I研究室が、「SARS-CoV-2に対する薬剤の不活化効果を評価する技術」を開発。
- 花王が提供した候補VHH抗体を用いて、
- 新型コロナウイルス粒子への結合と、
- 中和活性の有無を確認し、
候補VHH抗体の感染抑制能を評価しました。
その結果:
「本VHH抗体を添加した場合、新型コロナウイルスの細胞への感染が抑制されていること」が確認できました。
このことから、
- 取得したVHH抗体は、
- 新型コロナウイルスに結合するだけでなく、
- 感染抑制能を有することが明らかとなりました。
今後の展望:
今回の研究で、「VHH抗体が、新型コロナウイルスに対して結合すること」が、判明しました。
今後、「VHH抗体を入手したことで、感染能の抑制」を、期待できます。
今後、今回の成果を世界中で活用できる方法について検討し、発信して参ります。
北里大学(5月7日) – 大学プレスセンター
https://www.u-presscenter.jp/2020/05/post-43626.html
北里大学大村智記念研究所片山和彦教授らの研究グループ
SARS-CoV-2に対して 感染抑制能(中和能)を有する VHH 抗体取得に成功
https://www.kitasato-u.ac.jp/jp/albums/abm.php?f=abm00026718.pdf&n=20200507_新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に対して感染抑制能(中和能)を有するVHH抗体の取得に成功.pdf