中国CATL:欧州でEV電池を生産へ
China’s CATL: to produce EV batteries in Europe
中國寧德時代:將在歐洲生產電動車電池
ー「米国からの締め出し」が影響ー
ーCATLの新型電池、10分の充電で400km走行ー
日経ビジネス掲載記事からSummaryをお届けします。
中国・寧徳時代新能源科技:(CATL)
CATLが今後、新型電池の欧州生産に乗り出す。
EVは充電に時間がかかることが弱点の一つ。
CATLは、「10分の充電で、400km走行できる新型電池」を開発した。
CATLプリンシパル・エンジニア:ペンフェイ・ガオ
今年9月、ミュンヘン 国際自動車ショーで、日経ビジネスの取材に回答。
CATLは、欧州への浸透を急ぎ、シェア拡大をもくろむ。
CATLの業績:
2023年1~6月期連結決算:
純利益は、前年同期の2.5倍で、207億元(4200億円)に上る。
CATLの新型電池開発:
CATLは新型電池を開発、「欧州での生産計画」を明らかにした。
ミュンヘン国際自動車ショー:
ドイツのショルツ首相が、CATLのブースを訪れた。
ドイツでは、中国依存度が高まりつつある。
ドイツとCATLの関係:
特にドイツ産業界にとってCATLの存在はとても大きい。
1.フォルクスワーゲン(VW)、
2.メルセデス・ベンツ、
3.BMW
ドイツ全メーカーが、CATLの電池を採用した。
CATLの存在:
現在、CATLは新型電池の生産を計画している。
既に、CATLは顧客の要望に応じ、ドイツで電池工場を稼働させた。
中國BYDも進出:
CATLに次ぐ車載用電池で世界シェア2位の中国・比亜迪(BYD)
BYDは、欧州販売を強化し、EV生産を検討している。
経済安全保障の観点:
欧州はできるだけ中国企業に頼りたくない。
しかし欧州の現地電池産業が、育っていない。
ノースボルトへの期待:
VWが出資し、欧州投資銀行が融資するスウェーデンの電池スタートアップ。
ノースボルトへの期待が高まっているが、量産開始は遅れている。
米フォードとCATLの新工場:
LFP電池の新工場:
9月末、フォード は、「CATLと米中西部ミシガン州に新設する予定」だった。
しかし、新工場建設を一時的に中止した。
米国のインフレ抑制法(IRA):
米国は22年にインフレ抑制法(IRA)を成立させた。
EV購入者は、税額控除を受けられる。
税額控除の対象車両:
しかし「EV鉱物の一定割合を、米国またはFTA締結国で行うこと」が条件だ。
経済安保の観点から、「EVの供給網から、中国の影響力を排除」としている。
米共和党議員が批判:
米国は、「LFP電池生産で、CATLから技術支援を受ける予定」である。
それが、「共和党の議員などから批判されていた」のだ。
フォードは、政治的な配慮から一時的に中止した。
CATLの欧州シフト:
米国への進出が難しくなれば、CATLの欧州シフトは加速する。
欧州市場は、EVだけではなく、電池販売先としても魅力的だ。
CATLの新型電池:
「すぐに欧州で生産すること」を検討している。
「欧州と中国の相互依存」は簡単に外れない。
「経済安保上のリスク」が、今後も横たわる。
https://news.yahoo.co.jp/articles/ee82411608555f76ee3d88d0ec12bdb0997bce28?page=2