中国:旧世代の半導体工場を増設
China: Expanding old generation semiconductor factory
中國:擴建老一代半導體工廠
・現有44カ所に、新規で32工場増設
・米国は旧世代の関税再引上げを狙う
勝又壽良のワールドビュー掲載記事からSummaryをお届けします。
中国の旧世代半導体シェア:
中国は、旧世代半導体で世界を席巻しようという戦略である。
米国の技術輸出禁止措置で、最先端半導体を製造できない。
米国は半導体関税引上げ検討:
米国は、中国の旧世代半導体輸入で、サプライチェーンが混乱する。
それ故、関税引上げ(現在は25%)を検討している。
この関税引上げが実現すると、中国の戦略に大きな狂いが生じる。
日本経済新聞・電子版(12月27日)
「中国の半導体、工場新設が30カ所超」と題する記事を掲載した。
中国の需要が旺盛:
中国の半導体国産化が、今後’日本の投資テーマになる可能性’がある。
工場の建設計画は30以上で、新規の資金調達も盛んだ。
半導体の国際展示会:セミコン・ジャパン
1212月13日、東京ビッグサイトに中国人バイヤーが多く訪れた。
中国のバイヤー:
’成熟技術と呼ばれる旧世代品の露光装置メーカー’をターゲットにする。
上海の大学からの一団:
「日本の半導体産業の最新状況をまとめたい」と語る。
中国は、旧世代品の半導体増産し、レガシー半導体で支配権を握る。
台湾の調査会社:トレンドフォース(2023年11月)
中国の半導体国産化の歩みは、日本企業の商機になりうる
中国には、半導体工場が44カ所もある。さらに32カ所を増設する。
レガシー半導体市場での、中国の支配権確立意思は明確だ。
中芯国際集成電路製造(SMIC)
上海、北京、天津、深圳で工場建設計画が進む。
2023年の投資計画は75億ドル(1兆600億円)
’華為技術に7nm半導体を供給したこと’で話題になった。
安徽省合肥市:長鑫新橋存儲技術
この度、国家ファンドから390億元(7800億円)を調達。
ファーウェイが政府から資金援助を受領し、他社名義で半導体工場を建設する。
米商務省の調査結果:
中国は、国内半導体に10年間で1500億㌦(21兆円)補助金を提供。
放置すれば、米国国内産業が、安い中国製品で壊滅的な打撃を受ける。
中国の旧式半導体シェア:
中国は、旧式の装備・技術で、世界半導体市場の75%を占める。
数年以内に世界旧型半導体市場の半分が、中国製で満たされるのだ。
日本半導体の中国比率:
東京エレクトロン、SCREENホールディングス、ディスコ
23年7~9月期、半導体事業の中国比率が3~5割に達した。
東京エレクトロンは、中国売上高比率が4割を超える。。
今後とも、’追い風が続くシナリオ’が現実味を帯びる。
米アプライドマテリアルズや蘭ASMLも同じ状況だ。
米国が、中国半導体関税再引上げで、どのような反応が出るのか?
米国制裁関税の行方:
米国は、すでに中国輸入半導体に25%の制裁関税をかけている。
1.高関税の障壁があっても、安価な中国製品の競争力は高い。
2.米国の自動車や防衛、交通インフラ産業に浸透しているのだ。
米国は、一段の関税引き上げで、中国以外からの調達を促す構えだ。
https://hisayoshi-katsumata-worldview.com/archives/34496931.html