カナダ潜水艦:韓国が非米国製CMSを提案へ
・現代とHanwhaが、潜水艦売り込みで手を組む
・戦闘管理システムが非米国製なのは重要な点
Grandfleet掲載記事からSummaryをお届けします。
カナダ国営放送のCBC:
5月5日「韓国が200億加ドル以上の防衛装備品に関する取引を提案」と報じた。
5月6日「現代重工業とHanwha Oceanが、潜水艦の売り込みで手を組む」とのこと。
1.米国製システムへの懸念が高まっている。
2.潜水艦の戦闘管理システムが非米国製なのが、重要なポイントだ。
韓国は、「カナダ防衛産業の能力強化に全力を尽くす」と述べた。
韓国製武器システム:柔軟性と統合技術:
CBCは、韓国製武器システムの柔軟性と統合技術を、高く評価したい。
トランプ政権の不確実性:
「非米国製システムの採用」は、カナダにとって、大きなメリットになる。
1.現代、Hanwha、韓国国防当局の独占的アクセスが、許可された。
2.韓国の2社は、競合関係にあるのに、カナダ提案で手を組んだ。
現代とHanwha :オーストラリアで競合:
両社は、韓国海軍向けだけでなく、オーストラリア向け輸出でも競合する。
、
1.現代重工業は、忠南級フリゲートを提案している。
2.Hanwha Oceaは、大邱級フリゲートを提案している。
韓国経済新聞:KDDX事件で対立:
1.両社は、KDDX事業に関連する機密流出裁判で激しく対立した。
2.そのため、協力関係を構築できる雰囲気ではない。
豪政府は、「韓国を代表する企業は一体どこなのか?」と尋ねるほどだ。
カナダの新型潜水艦調達:別々の提案:
両社はカナダの新型潜水艦調達に、別々に参加するつもりだった。
Hanwha OceanとBabcockが協力:
2024年3月、ポーランド海軍やカナダ海軍の潜水艦入札に共同で挑戦する。
現代重工業とL3Harrisが協力:
2024年4月カナダ海軍向け潜水艦事業の協力で、L3Harrisと合意した。
現代とHanwha :カナダに共同提案:
両社は、「潜水艦の入札だけでなく、保守施設の設置提案」を、共同で提出した。
カナダの新型潜水艦:4カ国が衝突:
カナダの潜水艦調達では、韓国、ドイツ、ノルウェー、スペインの造船所が手を上げている。
建造中のKSS-III:
CBCは、韓国のKSS-III(4番艦と5番艦)を取材した。
KSS-IIIは、魚雷と弾道ミサイルを発射できる通常型潜水艦だ。
1.航続距離は19,000km、海中での最大速度は約20ノット。
2.Samsung SDIが開発したLi電池を搭載し、21日間以上の連続潜航が可能。
3.北極圏での運用を考えているカナダ海軍にとって、必要不可欠なものになる。
最も興味深いのは「KSS-IIIを制御する戦闘管理システムが米国製でない点」だ。
KSS-IIIの戦闘管理システム:Hanwha Ocean:
KSS-IIIのCMSシステムは、全て韓国製である。
KSS-IIIを購入すれば、カナダ製システム、海外製システム、韓国製システムを統合できる。
米国製や欧州製ではなく、韓国製の魚雷やミサイルを購入することも可能だ
米国製のCMSシステム:CMS330 with AEGIS:
「KSS-IIIのCMSシステムが、非米国製である」のが、重要なポイントだ。
カナダでは、新型フリゲート艦の米CMS(CMS330 with AEGIS)に対する懸念が強い。
KSS-III採用のメリット:
韓国は、来年中に契約すれば、2035年までに4隻の潜水艦を引き渡す。
1.カナダ海軍の要員は建造期間中に韓国で基礎訓練と戦術訓練を受ける。
2.「引き渡しと同時に、新型潜水艦での作戦行動を開始可能」と約束した。
3.提案では、「太平洋側と大西洋側に保守施設を建設する構想」が含まれている。
ただし、契約額(=200億加ドル~240億加ドル)に、関連費用を含まれていない。