NH90:オーストラリア、ノルウェー、スウェーデンが廃止
NH90: Australia, Norway, and Sweden to discontinue adoption
NH90:澳洲、挪威、瑞典暫停招募
・3か国が、NH90運用や部品入手を問題視
・フランス、ドイツ、オランダ、イタリアが共同開発
Grand fleet掲載記事からSummaryをお届けします。
NH90の運用廃止を決定:
オーストラリア、ノルウェー、スウェーデンは、運用性やスペアパーツの入手性を問題視してNH90廃止を発表した。
NHインダストリーズの主張:
3か国が、NH90での運用を見限った。
NH90の評価は、一連のトラブルで大きく傷ついた。
1.NHインダストリーズには、まだNH90の生きる道がある。
2.今後、’最大100機分の販売先が見込まれる’と主張した。
欧州4カ国が共同開発:
フランス、ドイツ、オランダ、イタリアが、NH90を共同開発した。
NH90は海外市場でUH-60、AW149、H225M等と競合する。
1.スペイン、ベルギー、フィンランド、
2.ギリシャ、ノルウェー、スウェーデン、
3.オーストラリア、ニュージーランド、
4.オマーン、カタール向け輸出に成功した。
オーストラリアがNH90返却:
2021年12月オーストラリアは、NH90を早期退役させUH-60Mを導入する。
1.NH90は耐用年数に達していないが、UH-60Mに切り替える。
2.運用中止で、豪州の納税者は2037年まで18億ドルを節約できる。
運用中止の理由:
3.2005年オーストラリアは、NH90を発注、最終的に計47機を導入した。
4.不具合解消に時間を要し、スペアパーツ入手で稼働率が低下した。
ノルウェーもNH90返却:
ノルウェーの場合、発注したNH90の引き渡しが、10年以上も遅れた。
1.NH90の稼働率は、期待値の半分以下にとどまる。
2.ちなみに14機で、年間3,900飛行時間を予定していた。
しかし、実際の年間飛行時間の700時間/8機のみだ。
運用中止の理由:
2022年6月、「整備をしても、部品を購入しても、NH90は軍の要求要件を満たせない」という結論に達した。
1.受け取ったNH90やスペアパーツの返却作業を開始する。
2.これまでに支払った約50億クローネとその利息を返還する。
NHインダストリーズ(NHI)に要求すると発表した。
スウェーデンもNH90返却:
2022年11月スウェーデンも、稼働率の低さを問題視した。
NH90を廃止する(UH-60M取得を予定)と発表した。
NHIの最高経営責任者:アロシオ氏:
10月8日、NHI・ノルウェーの調停が不調で、法的手続きが開始した。
評判を傷つけたNH90の問題:
1.サプライヤーの供給スピードについて理解不足だった。
2.顧客の期待に対して、NHIは対応能力不足だった。
3.稼働率改善のため、整備の簡素化、部品供給スピードを高める。
NH90の将来:
1.機体、エンジン、可動部品には、余力がある。
2.中東の受注で、50機~100機の販売が見込まれる。
ベルギー、ドイツ、イタリア、オランダの合意:
NH90向けのソフト開発(Link22、LEOSS-T、ソナー等のシステム統合)を行うことで合意している。