東邦金属:プラズマで異種金属接合: 高品質・電力消費1/3以下(動画):
Toho Metals: Dissimilar metal bonding with plasma:power consumption 1/3:
Toho Metal:与等离子异种金属结合:高质量,功耗1/3或更少
核融合科学研究所・東邦金属
研究グループは、プラズマを利用した異種金属接合技術を、新たに開発しました。
- 融点の高いタングステンと、
- 熱伝導性の高い銅合金など、
- 性質の全く異なる金属で、
高品質な接合に成功しました。
新技術の開発:
今回開発に成功した新技術は、「将来の核融合炉へ向けた、開発研究過程で、生まれたもの」です。
今後、交通・建設機器や、社会インフラを支える送電設備等に用いられる部品の性能向上に貢献します。
研究成果 :
プラズマを利用した新しい異種金属接合技術(粉末固相接合法)を開発しました。
粉末固相接合法:
この新技術により、従来のロウ付け法を用いた場合の問題点を解決し、高品質なWとCuの接合に成功しました。
本技術の特徴:
本技術のポイントは、以下の3点です(図1)
①材料間の隙間:「プラズマ放電」
接合材料どうしを、強い力で押し付けながら、大電流を流します。
すると材料間の隙間に「プラズマ放電」という小さな雷が生じます。
この雷が落ちた場所が部分的に溶けてくっつきます。
ただし、この接合過程で、僅かでも酸素があると、Wが酸化して接合不良が発生してします。
②酸化物の生成を抑制
そこで、強い抗酸化作用のある水素を用いて、酸化物の生成を抑制。
③中間層を設置:WとCu粉末を混合
WとCuの熱膨張の違いを緩和するため、WとCu粉末を均一に混合した中間層を設置。
このような工夫で、接合面の近傍に生じる欠陥を極めて少なくします(図2)
亀裂の発生を効果的に抑制して、WとCuの高強度で高品質の接合に成功しました。
成果の意義と今後の展開:
本技術は、ロウ付け法と比べて、接合処理における熟練技能が不要。
不良発生率が低く、短時間(数分~1時間)で接合を完成します。
他の接合技術:
また、現在研究が進められている他の接合技術(加圧焼結法※1、熱間等方圧加圧法※2)等と比べて、電力消費量は約1/3~1/5と省エネで環境への負荷も低減されます。
自然科学研究機構 核融合科学研究所
https://www.nifs.ac.jp/press/200918.html
Development of advanced high heat flux and plasma-facing materials
Ch.Linsmeier1, M. Rieth2, J. Aktaa2, T. Chikada3, A. Hoffmann4, J. Hoffmann2, A. Houben1, H. Kurishita5, X. Jin2, M. Li6Show full author list
Published 9 June 2017 • © 2017 Forschungszentrum Jülich GmbH
Abstract
Plasma-facing materials and components in a fusion reactor are the interface between the plasma and the material part.
The operational conditions in this environment are probably the most challenging parameters for any material: high power loads and large particle and neutron fluxes are simultaneously impinging at their surfaces.
To realize fusion in a tokamak or stellarator reactor, given the proven geometries and technological solutions, requires an improvement of the thermo-mechanical capabilities of currently available materials.
IOPscience