大阪大学:電磁波テラヘルツ波の検出感度を1万倍に向上:Scientific Reports(動画):
Osaka Univ:Detection sensitivity of electromagnetic terahertz wave by 10,000 times:
大阪大学:科学报告将电磁太赫兹波的检测灵敏度提高了10,000倍
~5Gのその先へ、超高速無線通信の実用化を切り拓く新技術~
大阪大学/ローム/JST
大阪大学 とローム株式会社が、「テラヘルツ波の検出感度を1万倍」という、大幅な向上を達成しました(図1、2)
テラヘルツ波を検出できる小型電子デバイス:共鳴トンネルダイオード(Resonant Tunnelin Diode:RTD)で、
実験に成功しました。
実験成功のポイント:
- テラヘルツ波を検出可能な小型電子デバイスである共鳴トンネルダイオードのテラヘルツ波検出感度を同期検波によって、1万倍向上。
- テラヘルツ波は、超高速無線通信、高分解能センシングなどの応用が期待されているが、その発生、検出技術が未熟であるという課題があった。
- 共鳴トンネルダイオードを用いた世界最高速のテラヘルツ無線通信実験に成功。
- 次世代無線通信、分光分析、非破壊検査、セキュリティカメラ、高分解能レーダーなどへの応用が期待。
研究グループ:実施内容
- テラヘルツ帯で動作可能な電子デバイスである共鳴トンネルダイオードに着目。
- 共鳴トンネルダイオードを発振器として動作させ、検出対象のテラヘルツ波と同期。
- これで、テラヘルツ波の検出感度を1万倍向上させることに成功。
- 併せて、30ギガビット毎秒の世界最高速無線通信を実現。
テラヘルツ波:応用分野
- 次世代超高速無線通信(5Gのその先へ)
- 分光分析、
- 非破壊検査、計測、
- セキュリティ応用、
- 高分解能レーダーなどの
実用化に向けた動きが加速することが期待されます。
本研究成果は、英科学誌「Scientific Reports」に2019年12月2日(日本時間)にオンライン掲載される予定です。