中国:「デジタル人民元」の構想:中国を強め、米国を弱体化(動画):  China: Digital RMB concept: strengthening China, weakening the US:  中国:数字人民币概念:加强中国,削弱美国

中国国際経済交流センター 黄奇帆副理事長

中国人民大学 趙錫軍教授

カーター元国防長官

中国:「デジタル人民元」の構想:中国を強め、米国を弱体化(動画): 
China: Digital RMB concept: strengthening China, weakening the US: 
中国:数字人民币概念:加强中国,削弱美国

中国国際経済交流センター :黄奇帆副理事長

2019年10月、中国の中国国際経済交流センター(政府系シンクタンク)幹部によるスピーチが、大きく注目されました。

そこで「デジタル人民元」構想について、言及されました。

黄奇帆副理事長は、「中国人民銀行が、世界で最初にデジタル通貨を発行する中央銀行になる」という見通しを述べたのです。

中国人民銀行:デジタル通貨専門研究チーム

2014年、中国人民銀行は、デジタル通貨専門研究チームを結成しています。

2017年、「デジタル通貨研究所」を設立、着々と準備を進めていました。

デジタル人民元:中央銀行が発行

デジタル人民元は、民間のデジタル通貨とは、大きく異なります。

中央銀行が、デジタル人民元を発行します

つまり、銀行口座を使わず、誰でも、どこでも使えるようになる見込みです。

従来の電子マネーの発行主体は民間です。

よって、サービスを提供する企業や提携する店舗などに限定されています。

デジタル人民元:通貨の価値

通貨の価値という点でも、大きな違いがあります。

民間のデジタル通貨は、投機的な動きで、価値が乱高下します。

この点を解決するため、リブラは発行にあたって、複数国の通貨や国債を裏付けとするとしています。

デジタル人民元は、そもそも現在流通している人民元と同じ法定通貨です。

つまり、政府の信用が裏付けとなるので、価値も安定すると考えられます。

デジタル人民元:中国の先進性

中国のデジタル通貨が、他国をリードしている理由を、2つ指摘します。

キャッシュレス社会:

まず1つめが、キャッシュレス社会の浸透です。

中国ではスマホ決済が行き渡り、利用者も6億人を超えています。

ブロックチェーン技術:

もう一つの理由は、「デジタル人民元を支えるブロックチェーン技術で先行している」ことです。

この技術は、ネット上の複数コンピューターに、データを同時に記録し、情報を共有するものです。

改ざんが難しいため安全性が高く、低コストで管理できます。

中国には、ブロックチェーン技術関連企業が、2万7000社以上あり、特許申請件数も2年連続で世界一。

デジタル人民元のねらい(1):支払利便性と犯罪対策

中国政府がデジタル人民元を導入するねらいは何か。

中国の金融問題に詳しい中国人民大学の趙錫軍教授は、支払いの利便性の向上に加えて、犯罪対策をあげます。

デジタル人民元のねらい(2):「SWIFT」批判

  1. 国際決済「SWIFT」では、ドルを使う場合、「中国・日本の取引でも、米国銀行を経由する必要」があります。
  2. つまり、「すべての金融取り引きが、米国に筒抜けになるということ」を意味するのです。
  3. しかも「SWIFT」では、「時間がかかるとか、コストが高いといった批判」も出ています。

デジタル通貨であれば、「低コストで、しかも短時間で世界中に送金すること」ができます。

米国:安全保障上の脅威:ドル制裁の効果薄れ

これまで米国は、「敵対している国やテロ支援組織への経済制裁」では、「ドルを使わせないことを切り札」にしてきました。

しかし、ドルの代わりに、人民元を使う国が増えれば、ドル制裁の効果が薄れて行きます。

米国:カーター元国防長官

「デジタル人民元は中国の経済力を強め、アメリカを弱体化させる」と指摘。

NHKニュース

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191225/k10012227701000.html?utm_int=all_side_business-ranking_005