テスラの危機:NHKがテキサス本社を取材!
Tesla crisis: NHK covers Texas headquarters!
特斯拉危機:NHK 報道德州總部!
・テスラの凋落とコスト削減対策?
・BYDのタイ工場を取材、完成度は?
NHK掲載記事からSummaryをお届けします。
NHKがテキサス本社を取材:
日本メディアとして、テスラ・テキサス工場内部を初取材した。
テスラの「ギガテキサス」:
敷地面積は1000万平方ft、東京ドームの20個分に相当する。
テスラはアメリカ、中国、ドイツに6つの主要工場を保有。
工場を取材する江崎大輔記者
私が取材で入ったのは、ピックアップトラックの生産ライン。
1.「ギガテキサス」は、電池の生産も行っている。
2.電池から車体組み立てまで、一貫生産するが特徴。
モデルY、サイバートラックを生産:
売れ筋のSUVの「モデルY」、「サイバートラック」を生産中。
テスラはピックアップトラック分野に初めて参入。
2023年11月末、この工場からサイバートラックの出荷を始めた。
「サイバートラック」の生産体制:
鋭い直線のデザインが特徴で、素材にステンレスを採用。
1.しかし、その新素材が、量産の壁として立ちはだかる。
2.サイバートラックの大量生産が難しく、苦しんでいる。
将来的には、「サイバートラックを年間25万台生産する。
しかし、生産効率が上がらず、会社収益を圧迫する要因なのだ。
重なるマイナス材料で株価急落:
1.電池の部材調達コスト悪化:
部材調達で、想定外のコストが発生、中東の緊迫化による輸送費が上昇。
2.モデル3の生産台数が減少:
モデル3の設計変更で、カリフォルニア工場の生産台数が減少した。
3.ドイツ工場で火災発生:
生産が一時停止が、収益の急低下につながっている。
テスラ株価が大幅下落:
年初から4月12日まで、株価が30%も下落した。
ライバルのBYDは電池メーカー:
最大のライバルは中国最大手のBYD。
3か月間(2023年10月から12月)で、テスラを追い越した。
BYDの強みは電池にあり:
1.自社で電池を安く生産でき、価格競争力がある。
2.半導体や車体など主要部品を自社で手がける。
従来のEVよりも、スピーディーな生産で、コストを抑えられる。
BYDがタイ工場を建設:
バンコクからクルマで2時間半のタイ中部・ラヨーン県を訪ねた。
EV新工場の建設工事が、急ピッチで進行中。
1.2024年6月から稼働を開始、年間15万台のEVを生産する。
2.東南アジア全域やオーストラリアに輸出する拠点なのだ。
テスラの営業利益率が悪化:
テスラの原動力は、売り上げに対する営業利益率だ。
1.2021年1月から3月、営業利益率は5.7%で低迷。
2.2022年1月から3月、営業利益率は19.2%に急上昇。
3.2023年4月から3期連続で1桁台が続き、利益率が急低下した。
トヨタと利益率を比較:
2022年度の営業利益率を、比較してみた。
1.トヨタ自動車は、7.3%に低迷している。
2.テスラは16.8%と、その高さが際立った。
しかし、中国で値下げ競争に巻き込まれ、利益率が急低下。
ギガプレスで生産性向上:
「ギガプレス」をイタリアメーカーに依頼して特注した。
1.ギガプレスはパーツを鋳造、成型するという製造方法だ。
2.これで溶接の手間が減り、工程が簡素化する。
作業人員も少なく、生産効率を向上させるカギである。
「Unboxed Process」でコスト半減:
この生産方式を実現して、生産コストを半減するのだ。
1.生産ラインで順番に組立てず、モジュールごとに別々に組立てる。
2.最後に合体させる方法で、「Unboxed Process」と名付けた。
充電インフラを自社で整備:
EVの大きな弱点は、’航続距離と電池切れ’の不安である。
アメリカで電池切れの不安は、EVを買わない理由に直結する。
低価格EVの生産:
次の起死回生のカギとなるのは2つ。
低価格車とロボタクシーと呼ばれる自動運転タクシーの開発です。
2024年1月の決算説明会で、低価格EVを2025年後半にも生産を始める考えを示していました。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240415/k10014420611000.html