中国のターゲット:日本の南鳥島沖、公海上のマンガン団塊!
China’s target: manganese nodules on the high seas off Japan’s Minamitorishima!
中國的目標:日本南鳥島近海的錳結核!
~日本が、今年EEZ内でレアアース試掘に成功
~東大が、中国のレアアース論文を分析、結果発表
読売新聞掲載記事からSummaryをお届けします。
東大と読売新聞:
11/30、東大と読売が「中国のレアアース論文の分析結果」を共同発表した。
現在中国は、日本の南鳥島沖の公海で、レアアース調査を急ぐ。
1.中国のターゲットは、北西太平洋の公海、南鳥島周辺の海底だ。
2.中国は、海底レアアース獲得で、日本の南鳥島沖での公海海底調査に集中。
東京大と日本財団:
2024年6月日本は、南鳥島沖EEZ内で、「マンガン団塊鉱床の採取」に成功した。
1.レアアース埋蔵量は、日本の消費量の75年分以上。
2.レアアースは、日本の排他的経済水域(EEZ)内の海底に分布。
3.レアアース資源があるのは、南鳥島沖の水深数千mの深海だ。
南鳥島周辺のレアアース分布:
1.マンガン・レアアースを含む高濃度の泥:レアアース泥が、豊富に存在。
2.コバルトを多く含む鉱物の団塊:コバルト・リッチクラストが、広く分布。
東大と読売が、南鳥島周辺のレアアース分布や量、成因などにつき、国際誌研究論文で分析した。
中国のレアアース関連論文が急増:
2017年、中国が初めて深海資源開発計画を発表した。
1.2020年1月~2024年10月:中国研究論文が、国際学術誌に66本掲載。
2.2015~2019年:中国研究論文が、9本から大幅に増加した。
3.特に多いのは、マンガン団塊(26本)とレアアース泥(25本)に関する論文だ。
中国のレアアース調査地域は、南鳥島の南から東に集中。日本のEEZ境界での調査が殆どだ。
ISA:国際海底機構:
170の国(日本や中国を含む)が加盟する国連海洋法条約のこと。
1.ISAは、「EEZ内での開発権のみ」を各国に認めている。
2.ISAは、「公海での海底資源・採掘及び開発」を禁止している。
中国の独占探査権の存在:
ただし、ISAは、世界の国や企業に、独占探査権を計31件与えている。
1.中国の独占探査権数は、計5件で他のどの国よりも多い。
2.うち2件は南鳥島周辺で、14年にコバルトリッチクラスト、19年にマンガン団塊探査権を得た。
日本財団の分析結果:
日本財団が、豪企業に「日本の南鳥島沖EEZの分析」を依頼した。
その結果、南鳥島沖・鉱床全体の資源量は、コバルト62万トン、ニッケル66万トン。
1.鳥島沖のマンガン団塊密度は、米ハワイ沖CCZの2倍ある。
2.南鳥島沖は、海底地形の影響で南極からの海流が集まる。
団塊のコバルト濃度は、世界生産量1位・コンゴ民主共和国の鉱山に匹敵する。
米ハワイ沖・CCZと比較:
米ハワイ沖にも、世界の陸上総埋蔵量に近い量の重要な鉱物が眠っている。
1.南鳥島のマンガン団塊密度は、CCZの2倍である。
2.南鳥島の団塊コバルトの濃度は、1.6倍である。
3.南鳥島のニッケル濃度は、CCZの3倍だった。
https://www.yomiuri.co.jp/science/20241129-OYT8T50091/
東大:海底レアメタル探査システムを開発
Drone-journal掲載記事からSummaryをお届けします。
東大生産技術研究所:
東大とワールドスキャンの共同研究プロジェクトが発足した。
1.深海レアメタル資源情報の取得及び解析システムを共同開発した。
2.2023年、1700mの深海探査で、金属探知・磁気データ取得に成功。
深海レアメタル・資源情報解析システム:
有索遠隔操縦ロボットROVとセンサーで、「海底の磁気反応」を詳細調査する。
1.ワールドスキャンが、新型磁気センサー(金属探知センサー)を開発。
2.東大生研ソーントン研究室が、3D画像マッピングシステムを開発。
2023年のROVによる海底磁気調査:
1.新型磁気センサー「JIKAI」が、海底の磁気検出し、磁気異常を詳細調査。
2.3Dマップ「SeaXerocks3」が、海洋底の高精度緯度経度、底質、微地形を測定。
深海のレアメタルの存在量と位置情報を把握し、正確な海底資源マップを作成する。
洋上風力施設・点検システムに利用:
洋上風力発電施設で発電したエネルギーを、送電する水中ケーブル。
1.従来の金属探知センサーの場合、水中ケーブルの正確な磁界測定は困難である。
2.今後、強磁界環境の影響を受けない「JIKAI」を小型化する。
自律型海中ロボット(AUV)に、「JIKAI」搭載して、効率的な洋上風力施設の点検を行う。