中国:TSMCに半導体5年遅れ:モリス・チャン、川西剛(92)(動画):
China: 5 years behind TSMC in semicon: Morris Chang, Go Kawanishi (92):
中国:在半导体领域比台积电落后5年:Morris Chang,Go Kawanishi(92)
ー米国は中国の半導体動向にナーバスー
TSMC創業者:
張忠謀(モリス・チャン)氏:4月21日、台北市内で講演した。
「中国の半導体製造技術は、TSMCに比べて5年以上遅れている」と語った。
半導体の重要性:
- 半導体は携帯電話やパソコンのほか、
- 自動車や軍事産業などにも欠かせない、
- 米中技術覇権争いの主戦場だ。
半導体の受託生産:
受託生産では
- TSMC、
- インテル、
- 韓国のサムスン電子、
3社が、技術開発やシェア争いでしのぎを削る。
米中と台湾の競争:
張氏は講演で、米中と台湾の競争の現状について語った。
米国:
工場用地や水、電気の供給面では有利だ。
政府補助金もある。一方、「会社管理層や技術者の、職人気質の勤勉性」で台湾に劣る。
「長期的には、米国が半導体で劣勢の挽回することは難しい」と指摘した。
中国:
中国政府は、「20年以上にわたり、数百億ドルの補助金」を出してきた。半導体技術では、TSMCに比べて5年以上、遅れている。
「現時点では、ライバルに値しない」と述べた。
朝日新聞デジタル
https://www.asahi.com/articles/ASP4Q5DGKP4QUHBI00V.html
日本:半導体産業を自国で育成「他国より優位」
ー日本の強みを育てよー
半導体産業の過去・現在・未来:
日本半導体産業の重鎮、川西剛氏(92)に半導体産業の過去・現在・未来を聞いた。
川西剛氏(92):
東芝の副社長として、日米半導体交渉に臨んだ。
- 米・アプライドマテリアルズや、
- 中国・中芯国際集成電路製造(SMIC)で、
- 日本の川西剛氏(92)は、社外役員を歴任。
米中技術覇権争いの鍵を握るのは半導体だ。
3つのポイント:
- 日本の強みは現場力。しかし「何を作るかというひらめき」が足りない
- 日本の武器は技術。製造装置や素材、イメージセンサーなどに強み
- 日本は半導体にこだわるべき。日本の国是として進め、3D半導体などに活路あり
半導体が軍事で一番重要:
世界では、覇権国家は米国と中国しかない。
- 軍事力の争いは、国の生存に関わる問題。
- 半導体は、軍事力の向上に使われる。
米国は、「中国の半導体の技術動向」が気になる。
半導体産業の国際分業化:
半導体産業で、トランプ方式は通じない。
トランプ前大統領は、「何でも俺が一番だというやり方」で間違えた。
「海外に工場を作り、そこに東芝の旗を立てこと」が、国際化と思われている。
しかし、実際に作ってみると、国際貿易摩擦につながる。
半導体産業を全て現地化:
全部、海外で現地化してしまう手もある。
しかし、半導体はハイテク産業なのだ。
「半導体の重要技術については、日本から流出しないようにすること」が極めて大事だ。
半導体産業を自国で育成:
「半導体産業を自国で育成し、自ら強みを持つこと」が最も重要。
「国境を越えて、海外の強い相手と補完し合うこと」しかない。
「真の国際化とは、外国にできないことを、日本の中で育てていくこと」だ。
日本の武器は最新の半導体技術:
技術を地道に高めていけば、’米中摩擦のとばっちり’を受けてもやっていける。
私は、日本に対してあまり失望していない。
国際比較論で言えば、他の国より優位だろう。
朝日新聞デジタル