防衛装備庁:高出力レーザーシステムのロードマップ
Defense Equipment Agency: Roadmap for high-power laser systems
日本 ATLA:高功率雷射系統路線圖
ー「技術シンポジウム2023」を開催
ーヨウ素レーザで高出力50kwレーザを実現
Yahooジャパン掲載記事からSummaryをお届けします。
防衛装備庁:
11月14日「技術シンポジウム2023」を東京都内で開催した。
高出力レーザーシステムは、ドローンや迫撃砲弾を撃破する。
「技術シンポジウム2023」で、最新の研究成果を発表した。
防衛装備庁:次世代装備研究所
高出力レーザー研究の背景:
高出力レーザーの利点として、2点挙げた。
1.電源が供給される限り、撃ち続けられる。「弾切れ」がない。
2.迎撃にかかるのは電気代のみ。低コストだ。
防衛装備庁は、’従来の戦闘を一変させるゲームチェンジャーだ’と評価。
川崎重工と三菱重工:
防衛省の予算措置を受け、川崎重工業と三菱重工業が開発。
既に車両搭載型の高出力レーザーシステムの研究試作を完成。
KHIの試作システム:
2018年度から研究を開始。迫撃砲弾と小型無人機を撃破する。
出力100kwのレーザーシステムだ。
2023年2月に完成。地上に設置し、迫撃砲弾の誘爆に成功した。
MHIの試作システム:
2021年度から研究を開始。小型無人機を撃墜する。
出力10kwのレーザーシステムだ。
鹿児島県の種子島で実証試験を繰り返した。1.2㎞先のドローン撃破に成功。
高出力レーザーシステムの利点:
従来のCIWS/SeaRAM:目標が遠距離の場合、到達に時間がかかる。弾切れが発生。
今回の高出力レーザーシステム:近距離で敵の脅威に対処可能。低コストで弾切れなし。
防衛装備庁は、’従来の戦闘を一変させるゲームチェンジャーになる’と期待。
KHIレーザーシステムの課題:防衛装備庁
高出力レーザーシステムの課題の1つは、「電源設備の小型化」である。
KHIシステムの筐体小型化:
2023年2月、KHIはレーザーシステムを納入した。
しかし、試作装置のサイズは40ftコンテナ2台分の大きさ。
この’長さ12m、幅2.4m、高さ2.4m’を、小さくする。
レーザー変換効率を更に向上:%
KHIシステムの変換効率向上:
10kwの国産ファイバーレーザーを10本結合。総出力100kwを達成。
1.しかし、KHIレーザーの変換効率は30%。
2.100kwの高出力をコンスタントに実現したい。
それには、300kw以上の大量電源が必要。
防衛装備庁のロードマップ:
今後、各社の任務は次の通り。
1.KHIのレーザーシステム:迫撃砲弾と小型無人機を撃破する、
2.MHIのレーザーシステム:無人機を撃墜する、
レーザーでミサイルを撃墜:
今後、レーザーによるミサイル対処システムを実現する、
現在、ヨウ素レーザによる出力50kwレーザを開発、評価中。
距離400m、700m、1000mでの破壊効果を測定中。
高出力レーザーシステムの仕組み:
現在の高出力レーザーシステムは、
1.赤外線カメラで高速目標を追尾し、
2.高出力レーザー光を集光させて、
3.撃破するまで追尾・照準・照射する。
護衛艦に搭載の可能性:
高出力レーザーシステムは、海上自衛隊の護衛艦に搭載される。
その際、射撃管制に既存のSPY6レーダーを使う可能性もある。
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/52d30bee83a12a123abfc63a0c982ba3ef6a80f1