月探査機SLIM:太陽電池が再稼働!
Lunar probe SLIM: Solar battery restarts!
月球探測器SLIM:太陽能電池重啟!
・月面でドッグラン(岩石の調査)を開始
・「トイプードル」観測に成功
Yahoo掲載記事からSummaryをお届けします。
SLIM(Smart Lander for Investigating Moon)
2024年1月20日、SLIMが月面にピンポイント着陸。
探査機本体が月面(SIOLIクレーター近傍)の撮影に成功。
ISAS・SLIMチームが画像を解析、月面に「ドッグラン」を設定。
SLIMの太陽電池が再稼働:
1月29日午前8時4分、JAXAが太陽電池の回復をツイートした。
SLIMの太陽電池が、’9日後復旧し、無事再稼働を果たした’のだ。
「トイプードル」観測に成功:
SLIMと小型ロボットSORA-Qが、「トイプードル」観測に成功。
マルチバンド分光カメラで撮影した画像を、地球に送信した。
月面の岩に「犬種名」を命名:
SLIM本体が撮影した月面写真に、6つの岩が写っている。
それぞれに「犬」の名称をつけていたのだ。
セントバーナード、甲斐犬、秋田犬、ブルドック、柴犬、トイプードル。
「岩に犬種名」設定の理由:
’岩石A’・’岩石B’と呼ぶより、’トイプードル’の方がわかりやすい。
SLIMの回復後、それぞれの岩をマルチバンド分光カメラで撮影する。
SLIMの調査ミッション:
月の成り立ちなどを、マルチバンド分光カメラで岩石を詳細に調べる。
月の表面は3793万平方km、日本の面積(37万8000平方km)の100倍だ。
SLIMチームの月面調査:
SLIMチームは、過去の月面の膨大な詳細画像を分析。
1.日本の月探査機「かぐや」(2007年)の調査結果
2.アメリカの月探査機「LRO」の調査結果
画像分析の結果、ごく狭い月面ポイントを調査対象に選択。
今回、月面ポイントの岩石成分・検出データを地球に送信する予定。
想定外トラブルの詳細:
1月25日、トラブルの詳細と成果を発表した。
詳細なデータとともに信じがたい事故を説明した。
1月20日午前0時19分、高度50mでホバリング中。
メインエンジンのノズル部分が落下した。
微小隕石(小惑星の破片)の衝突かもしれない。
地球では、年間2万個の隕石が落下している。
月面活動は命がけ:
地球では、隕石の大半は大気圏で燃え尽きる。
しかし、月には大気がないので、燃え尽きることがない。
それ故、’人類の月面活動は命がけだ’という意見もある。
「はやぶさ」も経験:
「はやぶさ」はソーラーパネルにダメージを受けた。
小惑星「イトカワ」到着が3ヵ月遅れた。
「はやぶさ」のトラブルは、この太陽フレアが原因だったらしい。
超ミニロボットが活躍:
超ミニロボットLEV-2(SORAーQ):
分離された超ミニロボットLEV-2が、SLIMの逆立ち写真を撮影した。
LEV-2(SORAーQ)とLEV-1:
1.SLIMは、高度5mで、LEV-1(2.1kg)とLEV-2(250g)を切り離し。
2.LEV-2とLEV-1は、移動し、相互通信(Bluetooth通信)を確立。
3.LEV-2はSLIMを撮影し、その画像を自動選択しLEV-1に送信。
LEV-1はそれも含めたデータを直接地球に送信し続けた(世界初)
SLIMがドッグラン・エリア全体を撮影
SLIMは着陸後、太陽光を受けていない。
1.SLIMは事前に、マルチ分光カメラで「ドッグラン」エリアを撮影。
2.降下までに、詳細データを地球に送信完了し、眠りについたのだ。
研究チームが、SLIMの受信写真をもとに、「月面ドッグラン」を設定。
世界の月探査活動に衝撃走る:
世界の研究者はは今、月探査競争でしのぎを削っている。
SLIMの成果を受けて、’研究者たちが、驚愕した’に違いない。
月着陸戦略、ピンポイント技術等を見直さざるを得ない。
ピンポイント着陸の重要性
1.’着陸できるところに、着陸する’技術は、すでに時代遅れだ。
2.’着陸したいところに、着陸できない’探査機は、存在価値を失う。
トイプードルの観測に成功:
SLIMは、3日間、昼夜の300度近い温度差に耐えた。
そして太陽の光を浴びて目覚めた。
SLIMに最も近い「トイプードル」の岩石組成を調査。
マルチ分光カメラで、「10バンド」の波長で観測し、地球に送信した。
https://news.yahoo.co.jp/articles/dbb317e4dc8218b1d82d161b14d3d1bb54a8abed?page=4