三菱重工:世界初の金属3D積層造形技術ー米国見本市「RAPID+TCT 2019」(動画):
MHI demonstrates metal 3D additive manufacturing tech-US “RAPID + TCT 2019″:
MHI展示金属3D增材制造技术 – 美国贸易博览会“RAPID + TCT 2019”
三菱重工工作機械株式会社:
独自のデポジション方式(注1)を採用した”金属3Dプリンター”の提案を海外市場に向けて開始します。
世界で急成長している3Dプリンター市場を牽引する米国において、認知度を高め参入の足掛かりをつかむことが狙いです。
5月20日~同23日にデトロイト(ミシガン州)で開催される先端立体造形技術の見本市「RAPID+TCT 2019」
“金属3Dプリンター”の提案:
- 金属3Dプリンターの実用化に必要な新技術、
- モニタリングフィードバック機能
- ローカルシールド機能
を披露します。
なお、これら2つの機能は、世界で初めて実用化された技術です。
三菱重工工作機械は、”TRAFAMが、NEDOから受託開発(注2)した成果”を、利用しています。
1
指向性エネルギー堆積法(Directed Energy Deposition:DED)と言われ、熱エネルギーの集中を利用して材料を溶融する積層造形プロセスです。
2
本製品は、国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成事業の成果を活用しています。
独自のデポジション方式:
ノズルからパウダーを連続的に噴射し、レーザーを照射して溶融・凝固させる技術。
- パウダーべッド方に比べ10倍以上造形速度が速い。
- 金属粉末のタンクを使わないので、パウダーベッド方式では無理な大型造形が可能。
- 連続的に材料を供給するため、途中で材料の切り替えOK。
- 複数の異なる材料からなる複層材料部品の造形もOK。
将来は組成が異なる材質のものを接合した傾斜機能材料の開発への適用も期待されています。
モニタリングフィードバック機能:
造形品質の安定性が向上、大型部品の造形が可能です。
カメラやセンサーを用いて造形状態を監視するシステムがモニタリング機能です。
自動で造形条件を最適化、トライアルアンドエラーが不要となります。
フィードバック機能:
モニタリング結果に基づい、てレーザー出力など造形条件をリアルタイムに制御。
金属の溶融凝固を安定化させます。
ローカルシールド機能:
ローカルシールド機能の実用化に目途がたちました。
造形中に周囲環境の酸素を排除し溶融した金属の酸化を防ぐ機能がシールド機能です。
チャンバーを使用せずに、チタンやアルミニウムといった酸化を嫌う材料の大気環境における造形を可能とします。
この機能を使えば、造形物の大きさの制限が無くなります。
航空宇宙産業などで課題となっている大型部品の造形に適用できます。
三菱重工